ねとらぼ03月14日
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2103/14/news021.html

推しが卒業する場合には有給を付与する――というユニークな勤務規定を新設した会社がSNSで注目を集めています。

話題になっているのは、CMやMV(ミュージックビデオ)などのクリエイティブディレクションやコピーライトを手掛ける企業「ひろろ」の代表が投稿したツイート。「社員の推しの卒業が決まってしまったため、弊社の勤務規定に慶弔休暇の項目が追加されました」と投稿したところ、様々な反響が寄せられています。

推し休制とは
・推しのライブ、イベントがある場合、一週間前までの申請で、早退、必要日数の休暇が取得可能。ゲリラライブや告知のない突発的なイベントに限り、当日即早退が可能。
・推しが卒業する場合、一推しの場合10日間、二推し以降の場合3日間の慶弔休暇を申請することができる。
・推し本人が結婚する場合10日間の慶弔休暇を申請することができる。
・慶弔休暇は有給とし、通常の賃金を支給する。また、精神的なダメージの度合い、必要に応じて休暇日数を加算する場合がある。

この投稿は4万8000件以上の“いいね”を集めたほか、「こんなに、認められる会社、まじでホワイト」「松坂桃李の結婚聞かされた時、もう本当この世の終わりに近かったです こんな最高の会社で働いてみたかった…」「うちも導入して欲しいです」との意見が上がっています。

(略)

オタクの活動全般がそうなのですが、実際に体験していない人には、推しがいる楽しさも卒業の悲しさも理解できないと思います。なので、誰にも話せずに一人で落ち込んだり、その様子が気持ち悪いといわれたり、悲しい思いをすることも多いです。

僕は、ダイバーシティーというのは、自分が「理解できない痛み」についてその存在を認めて、和らげていく努力がすべての人に求められる時代のことだと思っています。今回の件で、「そういう生き方の人もいるんだね」と気づいてもらって、みんながみんなにやさしくできる世界に、ちょっとでも近づいたなら、すごくいいなと思っています。

このほかにも「ヲタ活補助制度」として、村田寛奈さんが出演するイベント、ライブ、舞台のチケット購入、グッズ購入等は上限なしで全額補助する「ひろろ補助」。推しのライブへ参加する場合、1遠征につき国内5000円以内、海外1万円以内の補助金を支給する「遠征補助」。

推しの大切なワンマンライブへ参加する場合、めいっぱい楽しめるようにグッズ、チケット購入等のため5,000円の補助金を支給する「大切なワンマン補助」。推しの大切なシングルが発売される場合、複数購入のため100枚につき1万円の補助金を支給する「大切なシングル補助」。

新規で推すグループの初回の特典会参加に限り、特典会参加費用として1000円の補助金を支給する「推し増し接触補助」。イベント後等にヲタクと楽しく飲んだり食べたりした場合、1回につき1000円の補助金を支給する「ヲタ交流金制度」など、ユニークな制度を設けている同社。

COVID-19(新型コロナウィルス感染症)の流行以前に制定されたものが多いため、現状使いづらいものもあるそうですが、鶴見社長は「早くコロナが落ち着いて、いっぱい使ってほしいです」とコメント。なお上記の制度は従業員専用とのことで、役員である鶴見社長自身は使えないとのことでした。