2020.06.27

1987年6月27日、アスキーからファミコン用ソフト『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』が発売されました。北海道を舞台にしたアドベンチャーゲームの名作。セクシーな「ウソテク」に、多くの少年たちが涙を飲みました。
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またもウソテクにだまされた『オホーツクに消ゆ』

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画像はCD『サウンドアドベンチャー オホーツクに消ゆ』(アンダーグラウンド・リベレーション・フォース)

 1987年6月27日は、アスキーからファミコン用ソフト『北海道連続殺人 オホーツクに消ゆ』(以下、オホーツクに消ゆ)が発売された日です。1984年を皮切りにさまざまな機種で発売されたパソコン版をリメイクしたタイトルで、「ドラゴンクエスト」シリーズの生みの親である堀井雄二氏がシナリオを担当しています。聞き慣れない北海道の地名にワクワクしながらサスペンス満点のストーリーと秀逸なBGMを楽しみつつも、あるウソテクにだまされた、ライターの早川清一朗さんが当時の記憶を語ります。

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『オホーツクに消ゆ』と聞いて真っ先に思い出すのは、ヒロインである野村真紀子の友人、中山めぐみのバスタオルを取るシーンです。当時の筆者は中学生になったばかり。ゲームとはいえやらないはずがありません。

 バスタオルを取ってから2分待つと、本当にバスタオルが消え、後ろ姿とはいえヌード姿が拝めるのです。よくぞファミコンで実装してくれたと感謝感激です。しかも1ドットとはいえ乳首まで表現されています。開発中は、この1ドットをピンク色にするかしないかで大激論が交わされたそうで、開発者たちの熱意が伝わってきます。 

 ただ、問題はここからでした。ファミコン全盛時には隠しコマンドによる特殊効果やバグによる現象が「裏技」と呼ばれ、もてはやされていたのですが、徳間書店から出版されていた「ファミリーコンピュータMagazine」には偽の裏技である「ウソテク」がネタとして掲載されていたのです。

 1986年に発売された『水晶の龍』というタイトルではヒロインが野球拳で服を脱ぐというウソテクが掲載され、筆者を含め多くの純情な少年たちが涙を飲んでいます。

『オホーツク』でも、後ろ姿のめぐみがさらに数分待つと前を向くというウソテクが掲載され、もちろん筆者も挑戦しましたが、再び涙を飲んでいます。だまされてもだまされても、そこにエッチな画像がある限り挑戦してしまうのが、中学生男子という悲しい生き物だったのです。

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