全国の高校生・中学生と、世界中の“声優”を目指す若者が集う“声の祭典”「第七回 国際声優コンテスト『声優魂』」が18日、ゲートシティ大崎ホールにて開催された。1,210通のエントリーの中から、ファイナリスト22名(3名欠場)が最終審査に挑み、インターナショナルカテゴリーでは李相根さん(イ・サンウン/韓国/27歳/日本在住)が選ばれた。

 一般社団法人 国際声優育成協会が、声優プロダクション、アニメ製作会社、メディアなどの協力を得て、『声の祭典』として声優の世界をめざす若い才能を応援するために開催する『声優魂』。過去には「A応P」メンバーに選ばれた 堤雪菜さんらが出場している。今年は、書類選考を通過した全国の中高生と、鳥取大会、近畿(京都)大会、九州(熊本)大会の各地区大会代表、そして世界中からのエントリー「インターナショナルカテゴリー」の代表を合わせたファイナリストが最終審査のステージに上がった。

 最終審査は、AT-Xで放送中のサイドカー・レースをテーマにしたアニメ『つうかあ』の映像を使用。ステージ上で3人一組のアフレコレッスン形式で行なう『アフレコ審査』、そしてボイスドラマの台本を3人一組で演じる『掛け合い台詞審査』という2つの実技審査を実施。現役の声優や音響監督(声の演出の責任者)、アニメプロデューサーらが審査を行なった。審査では台本の読み込み方、キャラ付け、相手との距離感やモノローグなどでの演技の変化など、具体的なアドバイスが飛び、全員が1回目の演技より2回目の演技が飛躍的な向上を見せ、短い時間の中で急成長を遂げていた。

 ワンピースが日本文化に興味を持ったきっかけという李さん。「日本語を勉強しながら、本に出ている例文を声を出して読むことにハマってしまって。『私、今この例文の中の世界の人になってるみたい』って思うのが快感になっていて。物語のなかの一人になって存在するのがとても魅力的だなと思って」と、大学2年の頃から日本で声優になりたいと思うようになったという。

 憧れの声優には、「声優ってすごいな」と思うきっかけになったラジオのパーソナリティーだった朴路美(※路は正しくは王へん)。そして「ドイツからの帰国子女で、最初日本語ができなかったのに、今は大声優になっているので、すごく尊敬しています。勇気をもらえます」と柿原徹也の名前を挙げた。

 今後は日本での声優活動を希望。大好きな日本アニメで活動することはもちろん、「出身が韓国なので、韓国ドラマの吹き替えや、恋愛ドラマの吹き替えをやってみたい。元々の国の文化を知ってることがアドバンテージになればと思います」と意欲を語った。

 なお第七回 国際声優コンテスト『声優魂』では、最優秀賞に大阪府出身の高校3年生・籔根歩美(やぶね・あゆみ)さん、優秀賞に大阪府出身の高校2年生・山岡琳さん(やまおか・りん)、神奈川県出身の高校3年生・田中しおりさん(たなか・しおり)、特別賞に鹿児島県出身の高校2年生・寺原成美さん(てらはら・なるみ)、インターナショナルカテゴリー入賞にデレピアネ・ミゲルさん(Dellepiane Miguel/アルゼンチン/日本在住)、洪羽函さん(本日出場せず)がそれぞれ選ばれた。

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ニフティニュース
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