有害図書指定の道審議会、大半の議事録なし 妥当性検証できず
08/11 11:32 更新 どうしん電子版(北海道新聞)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/217584

有害図書を指定する道青少年健全育成審議会の部会が、2007年以降に開いた会議59回のうち、少なくとも5回分しか議事録を作成していないことが分かった。未作成の議事録が多数に上る事態に、専門家は「指定の妥当性が検証できない」と批判している。

道文書管理規程では、審議会など道の付属機関は、重要な意思決定の際には文書を作成するよう義務付けている。道は10日、他にも未作成の議事録がないか全庁調査を始めた。

青少年健全育成審議会は07年5月、性行為や暴力などを描写した書籍が18歳未満への販売を禁じる有害図書に当たるかを審議するため、教育や報道関係者ら6人による社会環境整備部会を設置した。

道によると、調査を終えた13〜18年度の会議22回のうち、議事録は13年度に2回、14年度に3回作られただけで、その他は未作成だった。07〜12年度の会議37回については議事録の有無を調査中という。今年3月の会議では書籍と雑誌計4冊を有害図書に指定したが、議事録は未作成だった。

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道から有害図書指定を受けた「エロマンガ表現史」(太田出版)
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20180810000787_comm.jpg