新作『そいねドリーマー』の発売を記念して、2018年5月のSFセミナーにて行われた伝説のインタビュー
「百合との遭遇2018」採録を公開いたします。8月24日(金)には宮澤氏と、
『最後にして最初のアイドル』草野原々氏の対談イベントも書泉ブックタワー百合部さんで開催予定。
そちらも今回以上の波乱が予想されますので、ぜひお越しください。

■覚悟

■宮澤 こんにちは、宮澤伊織と申します。昨年にハヤカワ文庫から『裏世界ピクニック』を出したことで、
本日ここに呼んでいただきました。

——『裏世界ピクニック』は、この世界の〈裏側〉に謎だらけの異世界が広がっていて、
そこを女子ふたりが探検していくというSFサバイバルホラー小説です。
SFやホラー要素はもちろん、この「女子ふたり」という部分も大変な好評をいただけて、
シリーズ化して現在2巻まで刊行されています。

■宮澤 百合好きの方々にも喜んでいただけて嬉しく思っています。

——はい。ということで今回の「百合との遭遇」は、宮澤さんが小説を書かれるなかで、
あるいは受け手として2018年の文化に触れていくなかで、いま体験されている百合の最前線についてお話を伺いたいと思っています。

■宮澤 「百合の話をしろ」というお達しをいただきましたが、「気楽に言ってくれるなあ」というのが正直なところです。
何も話したくない……。

——今の若い読者、あるいは書き手の側にも、百合を読みたい/書きたいと思う人たちがたくさんいらっしゃいます。
『最後にして最初のアイドル』の草野原々さんもそうですね。
ただ、草野さんは業界人から「ラノベで百合をやっても売れない」と言われたことがあると。

■宮澤 許せないですね。そういうとこだぞ。

——そんな状況を変えるためにも……あくまでも個人の意見ということで、宮澤さんの考える百合について語っていただけませんか。

■宮澤 そうですね…本当に何も話したくないのですが……百合が好きな人たちの間には
「百合について語るな、百合をやれ」という感覚が共有されていると思うんです。
雑に語ると炎上しますし、ここで話したことが意図しない形で広まってほしくもない、
もしそうなったら俺はお前たちを斬らねばならん。そういう気持ちでやりますので、よろしくお願いします。

——はい、よろしくお願いします。

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続く)