[2017年08月07日]
『ここさけ』や『リゼロ』など数々のヒット作で声優を務め、アニメファンから高い評価を集める水瀬いのり
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今年で誕生から100周年を迎えた日本のアニメ−−。日本が世界に誇る一大コンテンツのメモリアルイヤーに、週プレNEWSでは旬のアニメ業界人たちへのインタビューを通して、その未来を探るシリーズ『101年目への扉』をお届けする。

第1回目は、声優で歌手の水瀬いのりさんが登場。現在、実写版が公開中のアニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』(以下、『ここさけ』)の成瀬順役で第十回「声優アワード」主演女優賞に輝いたほか、昨年は『Re:ゼロから始める異世界生活』(以下、『リゼロ』)のレム役でもアニメファンから高い評価を集めた。

そんな人気実力ともに若手トップレベルといえる水瀬さんの演技に対する思い、そして意外なプライベートまでを前編に続き伺った!

■アフレコはキャストみんなで作り上げるもの

―2015年の『ここさけ』で様々な賞を受賞した翌年、『リゼロ』のレム役で再び当たり役を演じました。

水瀬 レムは反響が大きかったですね。

―異世界でタイムリープ(死に戻り)を繰り返しながら、悲劇の運命を塗り変えていく主人公のナツキ・スバルをサポートするレムは、普段は物腰柔らかいメイドでありながらも言葉は毒舌で、しかも感情的になると暴走してしまう複雑なキャラクターです。こういう役を演じる時は、事前にかなり演技プランを考えるんですか?

水瀬 あまり私は演技に関して事前に何かを組み立てていくタイプではないんです。アフレコ現場で出てきたもの勝負というか。デビューした頃は台本を読んで、自分なりの型を作ってから収録に臨んでいましたけど、そこから抜けられなくなってしまって。音響監督さんからの「もっとこうやってみて」という指示に対応できなくて悔しい思いをしました。

結局、アニメのアフレコはキャストとスタッフみんなで作り上げるものなんです。いくら自分が事前に考えて臨んでも、当日、他のキャストがどんなものを投げてくるかでお芝居はどんどん変わっていく。それをいろんな現場から学びました。

特に『リゼロ』は自分からこうしようって思ったことはなくて、スバル役の小林裕介さんとキャッチボールの感覚で芝居をぶつけ合いながら作っていきました。ただ、それができる現場っていうのは本当にすごい現場で。だから『リゼロ』はあんなに評価いただいたんだと思っています。

―キャストの息が合ったんですね。

水瀬 はい。『リゼロ』のキャストとは今でもみんなで遊びに行くんですよ。ファミリー感というか、みんなで苦しみを乗り越えたっていう一体感がありますね。

(画像)
声優を務めた『Re:ゼロから始める異世界生活』の大人気キャラクター・レム。(c)長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活製作委員会

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