我々が普段何気なく餌にしている金玉ルーパー、今や玉の間に欠かせない養分として日々の段位戦を彩っている
今回我々はそんなルーパーを生産し玉の間を支えるルーパー職人の1日に密着した

ルーパー職人の朝は早い
『はわわわわ!6時なのです!はわわわわ!』
6時には始業のベルが鳴り、工房がにわかに活気付く
朝の訓示を行うのは熟練のルーパー職人親方、雛桃だ

─雛桃さん、今日はよろしくお願いしますにゃ
「こちらこそよろしくお願いしますなのです。今から仕込みなので是非ご覧下さいなのです」
そう言うと雛桃はおもむろに段位戦をタップし玉の間に参加した
「まずは仕込みなのです。ここでルーパーを降段させていくのです」
慣れた手つきでルーパーを追い込んでいく雛桃。瞬く間にルーパーが点棒を奪われ飛んでいった

「こうして仕込みをしたら一段落なのです。しばらくスレを監視するのです。すると……ほら!出たのです『降段したにゃ!ちんぽにゃ!』」
─このレスが重要なんですかにゃ?
「そうなのです。ここからが本番なのですよ」
そう言うと雛桃は『乙なのです気にすることないのです』『みんなそうやって強くなるのです』とルーパーを労るレスを次々と打ち込んでいく

「こうやって労ることでコシのある粘り強いルーパーが育つのです。ただ玉の間から落として戻ってくるのを待つような業者も多いのですが、それでは質の良いルーパーにはならないのですよ。落とすだけではダメなのです。落として上げて、そしてまた落とすことができて初めて一人前のルーパー職人なのです」
満足げに語る雛桃、その表情は段位戦を支える己の技への誇りに満ちている

─最後に、雛桃さんにとってルーパーとはなんですかにゃ?
「……『感謝』なのです。雛桃がこうして段位戦を打てるのは今まで育ててくれた先人や、一緒に段位戦を打ってくれる人たちのおかげなのです。その人たちに少しでもポイントを届けたい、そういう思いでルーパーを育てているのです。雛桃の育てたルーパーが皆さんを笑顔にしてくれるなら、こんなに嬉しいことはないのですよ」