文春スクープ「韓国軍に慰安婦」記事に捏造疑惑 山口敬之のもう一つの“罪”
https://www.dailyshincho.jp/article/2017/10181701/

 伊藤詩織さん(28)によってレイプ行為を告発された山口敬之・元TBS
ワシントン支局長(51)。その山口氏が保守派の論客として頭角を現すき
っかけとなった「週刊文春」の記事に、捏造疑惑が浮上した。

 件の記事は、TBS時代の山口氏が「週刊文春」2015年4月2日号に寄稿した
〈歴史的スクープ 韓国軍にベトナム人慰安婦がいた! 米機密公文書が暴く
朴槿恵の“急所”〉。“ベトナム戦争当時、韓国軍が南ベトナム各地で慰安所
を経営していた”という、慰安婦問題における韓国の加害者としての側面を取
り上げたものだ。山口氏はアメリカ政府の公文書に当たったほか、関係者へ
の取材をし、慰安所の存在や韓国軍の蛮行を裏付ける証言を得た、としてい
る。

 一読すれば、何の綻びもないように映るこの“スクープ”記事は、大宅壮一
ノンフィクション賞の候補作にもなった。だが実態は、嘘や勘違い、そして捏造
が絡み合ったシロモノだったのだ。

 例えば、山口氏が問題の根拠として記事で取り上げた米国の公文書に
「慰安所」や「慰安婦」という単語はない。売春宿として利用された施設の存在
を示す記述はあっても、それが韓国兵専用であったとは読み取れないのだ。

 また、当初TBSでの放送を狙っていた山口氏を中心とする取材班が接触し
た、ベトナム従軍経験者であるアンドリュー・フィンレイソン元大佐(73)の証言
にも問題が。記事の中で山口氏は〈サイゴンをはじめ南ベトナム各地を転戦。
(中略)韓国軍の実情に詳しかった〉とその経歴を紹介しているが、「週刊新潮」
の取材にフィンレイソン氏自身はこう答える。

「そんなことは一度も言っていません。私はサイゴンでは戦闘に参加しておら
ず、現地をよく知っているわけではない。韓国軍海兵隊と過ごしたのも僅か2時
間だったと思います」