(>>525の続き)

 ――でも、60年代以降の公民権運動に象徴されるように民主党は少数派の権利を擁護して
 きました。米リベラリズムの功績では?

「その通り。不満を抱く人々、(差別や偏見に)抑圧された側に立つ。それが民主党の品質証明です。
でも、順番を間違えてはいけない。雇用は賃金などの労働問題は、万人にとって最大の関心事。
これが中央にあるべきです。夕食の卓上を想像して下さい。人工妊娠中絶や性的少数者の権利
擁護、『黒人の命も大切だ』運動など、今のリベラル派が重視する争点はどれも大切ですが、
選挙ではメインではなく、サイドディッシュです。卓上の中央は常に肉か魚で、労働者の雇用と
賃金という経済問題であるべきです。トランプ氏が『今晩のメインはステーキです』と売り込んでいる
ときに、民主党は『メインはブロッコリー。健康にいい』と言っているように聞こえてしまったのです」

  (続く)