4月30日(日)の広島の有力地元紙「中国新聞」投書欄「広場」

1強政権の日本 不安   主婦 増田美栄子(広島県安芸高田市 62)

 自民党の二階俊博幹事長のあまりに無礼な発言に、怒り心頭である。
 「1行悪くてもすぐ首を取れという。何ちゅうことですか。そんな人(マスコミ)は最初から排除して入れないようにしないと駄目」
 東日本大震災が「まだ東北でよかった」などと発言して、辞任に追い込まれた今村雅弘復興大臣を擁護するようなマスコミ批判を展開した。
 反省の色どころか、被災者や国民を軽視した発言だ。政治家は言葉が命。たった一言の失言で政治生命は絶たれるのである。
都合のいいところだけ報道させればいいという意識は問題で、そんな風潮が浸透すれば民主主義は崩壊する。
 報道の自由、メディアの存在意義を否定しかねない発言と言わざるを得ない。
 やりたい放題、言いたい放題の1強政権。「本当にこれで日本大丈夫なの」と考えてしまう。安倍晋三首相は「全て私の任命責任にある」と言いながら、一向に責任を取る気配もない。日本の政治は、落ちるところまで落ちてしまうのか。(了)