安倍政権に嫌気がさした事と締め切りの催促が優しくなった件について|青木理

今回の原稿も、締め切りを大幅にすぎてしまった。編集長の久田くんからは何度
も電話が鳴った。メールも来た。以前この連載で久田くんの"怖さ"をバラしたせ
いか、「ツイッター気分で気軽に、数百字でも構いませんから」というずいぶん
優しい文面だった。

 だから心は痛んだが、しかし、書きたいこと、書くべきことが、にわかに思い
浮かばない。腐臭漂う政治についてならネタは尽きないのだが、あの政権を批判
するのもほとほと嫌気がさしてきた。

 いくら問題点を指摘されても馬耳東風、糠に釘、蛙の面に小便。国会中継を流
すテレビから、あの舌足らずな口調でひり出される屁理屈が聞こえてくると、も
う勘弁してくれと電源を切りたくなる。