逆立ちしても文章が得意なもくれん師範、久しぶりのブログ(全文)


「スウェーデンは例外主義」という自己正当化


憲法にのっとり、国民の自由を可能な限り担保しながら、
ウイルスとの長期に渡る“共存”を最初から考えている
スウェーデンの緩和政策を、
「自分たちだけは大丈夫」という思い込みにもとづく
「例外主義」だとレッテルを貼る言説があるらしい。
似たようなことを玉川徹が言っていたと思う。
「自分たちだけは大丈夫だ」というバイアスがあると。

「強権発動して都市封鎖し、経済にブレーキをかけるしかない」
という選択肢のみを信じ、そのためなら多くの人々の生活が
破綻しようと、自殺者が増えようと、子どもや学生の精神が
異常をきたそうと、おかまいなし、
何の罪もない人々を追いやって、
自分では直接手を下さない形で踏み殺している。
その上で、異論を一切許さないコロナ恐怖全体主義を作り上げ、
「コロナにさえかからなければ大丈夫」と妄信することで
自分の正当性を主張したがる人間こそが、
「コロナ例外主義」だろう。凄まじいエゴイズムだ。

国や地域ごとに個別の事情、個別の条件があり、
感染症対策の内容も、その結果も異なるのは当たり前だ。
スウェーデンは、余命短い高齢者に人工呼吸器を装着してまで
延命することは「虐待」だと捉える国柄でもあるが、
高福祉・高負担の制度のなかで、
介護施設の民営化を進めてきたことで、コロナ以前から、
施設の脆弱さ、ケアの質が問題になっていた。