大東亜論、近くの本屋で1冊売れてた。
実物を見て失敗と思ったのは「朝鮮半島動乱ス」の字。更に帯に「現代の日韓関係の原点がここにある」と続く。

この字を見て買うのをやめた人は多いんじゃないかな。
今も昔も、国内ではない朝鮮半島がどれだけ動乱しようが知ったこっちゃない。迷惑かけんなよってだけだ。
そして日韓関係は、レーダー照射や旭日旗、議長の天皇侮辱発言によって、多くの日本人は韓国のキモさにドン引きしている状態。
嫌韓本が売れるのは、ヘイトしてストレス解消したいからじゃなくて、韓国の反日の理由を知る過程できもさに気付くからなんだよ。
あたかも日本側に「も」問題があるよう啓発されても、一般の読者は関心が湧かないよ。

明治維新の称賛は間違いと小林は言うが、藩閥政治が試行錯誤しながら国を動かす中には失敗もあったろうよ。西南戦争だって、西郷も大久保も本当はやりたくなかった。
手痛い失敗をしながらもどうにか安定した成長まで結びつけたからこそ彼らは偉人と言われるわけで、外野から文句を言うだけの頭山が彼ら偉人と並び称されはしない。
仮に頭山の言うようにしても、あの価値観が大きく隔たる朝鮮人や支那人と上手く共栄関係を築けたとはとても思えないよ。まだ国力だってないんだし。

明治維新を批判する原田伊織の本が単なるイチャモンとしか呼ばれないのもそう。
明治維新を否定して大久保を悪魔のように書いたところで、成功したから今がある事を忘れちゃいけない。
歴史って単純に善悪のぶつかり合いではなく、それぞれが信じた正義に精一杯生きたからこそドラマが生まれると思う。だからそれが交錯した戦国や幕末モノが流行る。
そう言う意味で、創作者として小林は大きな過ちを犯したんじゃないかな。致命的に。