過去の左翼や進歩的文化人は、世界史が侵略の歴史であるにもかかわらずにアメリカの侵略だけをターゲットにしてきた。
現在の米中露の覇権争いにしても、アメリカの覇権行動だけを責める。ロシアは、つい最近、ウクライナから、クリミア半島を奪った。
中国は、チベットを奪い、ベトナム、フィリピンから米軍が撤退した時に泥棒猫のように南シナ海の諸島を我が物にした。
台湾にしても、沖縄にしても、将来的な領土とする為のターゲットとしている。左翼は、これを無視して、アメリカの侵略だけを声高に叫ぶ。
このダブルスタンダードは、どう考えても、その心底に日米分断という魂胆があるとしか思えないのだ。
日本も戦前に英米の影響力から独立する為に「大東亜共栄圏」の美名を使って自給自足圏を構築する為に
満州、中国大陸、東南アジアを資源を求めて勢力圏を広げていった事実がある。これを言うと右翼どもは、アジアを開放する為の戦いと言うが、
開放されたアジア諸国が、ほんとんど共産主義国となった事実には言及しようとしない。
ともあれ、小林は、過去に日本が、資源を求めて自給自足圏を広げた戦争を肯定的に漫画化していたのは、事実だ。
日清、日露戦争も清国、ロシアの朝鮮半島を影響下に収める為に南下という事実に対して、日本は、個別的自衛権で
朝鮮半島を実力で、影響下に置くという干渉地帯を奪い合う地政学的戦いだった。影響下に置かれた方は、侵略でしかない。
これが、世界史の実相であるのは、いい大人なら分かるはずだ。大事なのは、侵略戦争であろうが、なかろうが、それが、日本にとって
マイナス、プラスかになるかという問題なのだ。中露仏が、イラク戦争に反対したのは、膨大な兵器をイラクに売っており、その支払いが、
まだ、半分以上残っていたという事実だ。一国ファーストをマスコミは、悪く言うが、何処の国も自国ファーストで動いているという事実なのだよ。
「侵略戦争が悪い」などと世界史を否定するような幼稚園児のような事を言っていたら、日本の国益を損ねるという事実があるだけだなのだよ。