>>241 
得度は平安時代に制定された制度で、
かんたんに言えば、官製お役所である
国分寺に所属するお坊さんの身分を示す言葉。

国分寺は定員制で、年寄りの坊さんが死ぬと欠員ができて、
その空きに若くて成績優秀な坊さんが試験を受け、
そこで合格すると国府の庁の許認可がおりて、
同時に度蝶と呼ばれる身分証明書も発行され、
いつも所持しているもので、現代なら地方公務員の
エリートクラスではなかろうかと…。

むかしイケメン俳優の保坂尚樹が出家するとかで、
ワイドショーで見たのは、頭の髪の毛を剃る儀式を
得度って言ってた記憶があるんで、
得度の言葉の意味が変わって来たことを利用して、
正宗は世間をダマそうとしてるんだろうな…。

受戒はもっと高級で、国家公務員キャリアぐらいの
権威があるみたい、これも仏教系公務員の身分資格で、
戒蝶と呼ばれる証明書が発行され、天皇や朝廷に
直接仕えることが出来て、生涯身分保障され、
給料をもらえる特別な立場であったらしい。

最澄さんの場合なら、延暦年間に東大寺の戒壇で受戒し、
そのときの戒蝶と、それ以前の近江国分寺の度蝶が、
現在でも京都大原来迎院に現存して保管されている。

その後、最澄さん死後すぐに叡山の戒壇が認可され、
それもすぐに形式がくずれてしまい、受戒僧の叡山からの
脱走者がハンパなく多かった、ということらしいけど…。