エキノコックス(成虫)
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d9/Echinococcus_granulosus.JPG

成虫の大きさは3mm〜4mm、成虫は終宿主であるキツネ、イヌに寄生する。
成虫後部の丸い点全てが卵であり、人間は中間宿主として卵から感染し、その幼虫が寄生する。
98%が肝臓に寄生し、潜伏期間は5年から15年で重篤な肝不全を引き起こす(肝臓がんと
間違われやすい)。成虫、幼虫が破裂すると宿主はアナフィラキシーショックを引き起こす。
多臓器への転移により、病巣の壊死、腹水や下肢浮腫が出現する。
治療法は寄生病巣の外科的切除、それが出来ない場合は化学療法が行われる。
2018年3月 愛知県の知多半島の知多市、阿久比町、南知多町で3頭の野犬の糞から
エキノコックスが検出された。

芽殖孤虫(がしょくこちゅう)
http://www.jikei-tropmed.jp/images/theme22_02.jpg
感染経路不明、治療法無し、致死率100%
終宿主が存在すると思われるが中間宿主さえ全くの不明である。
人間の体内で幼虫が分裂を繰り返し、無制限に増殖しつづける。やがて全身の皮下に
幼虫による膨隆が出来、脳や内臓に転移する。
臓器や脳の破壊により、喀血、嘔吐、下痢、腹痛、胸痛、脳障害などさまざまな症状を呈する。
感染報告が少なく、日本が最多で6例、台湾3例、アメリカ2例、カナダ、パラグアイ、ベネズエラが
各1例である。おそらく爬虫類や両生類などを食べたことが原因ではないかとされている。
主な研究機関は東京大学、ベネズエラ中央大学