「太一くん・・・坂本くんも、植草くんも、岡田も、それから・・・」
放送を聞いた長瀬は、その大きな身体を震わせていた。
「何でだよ!何でみんなそんな簡単に殺しちゃうんだよ!!」
長瀬の悲痛な叫びが、空しくこだまする。
――悔しい・・・悔しい!!
仇を取る?
だが、そうするという事は、自分も誰かを殺すということ。
長野に襲い掛かった時は、気付いたら身体が先に動いていた。
“リーダーが殺された!”
そう思ったら、ああやって飛びかからずにはいられなかった。
拳銃の音に驚いて逃げはしたが、あのまま殺していたら仇である長野と、
それだけじゃなく、太一や皆を殺した奴らと同類になっていたということだ。
「じゃあ一体どうしたらいいんだよ!!俺はどうしたらいいんだ!?」
狂ったように泣き叫ぶ長瀬。
と、その背後から、低い声が響いた。

「死ねばいいんだよ。」