8年ほど前に、人生で初めての大掛かりな外科手術を受けたあとに、せん妄を経験した者からいうと、
「同裁判長は「女性の説明は具体的かつ詳細で、看護師らの証言とも整合する」と指摘し、被害証言の信用性を認定。」
というのは、正しい判断ではないように思う。
せん妄の内容というのは、極めて具体的に細かく記憶に残っているもので、本人は事実と錯覚する人がほとんどだと思う。
夢を見たときの夢の場合は、ときにありえないような内容だったり登場人物が出てきたりして「変な夢を見た」と気付きますが、
私の経験上、せん妄の場合は、内容的に現実との矛盾や齟齬はなく、実に具体的で、実際に経験したことのように思ってしまいます。
私が経験した術後せん妄は、内容的には、起きたら困ると懸念していたこと、心配なこと、嫌なことが実際に起きたと
錯覚したというものでした。夢の場合は楽しい夢もあると思いますが、せん妄の場合はネガティブなことが多いように思います。
「術後」というのが関係しているのではと思っています。