https://medicalnote.jp/contents/151223-000016-ANKFQL
術前組織診(生検)

術前に腫瘍の組織を切り取って顕微鏡で観察する組織診、
いわゆる生検は播種(はしゅ・がん細胞が周囲にばら
撒かれること)の危険があります。例えば、術前に組織診を
得ようとするがためにできるだけ小さく皮膚を切開して、
そこから深いところにある腫瘍の組織を採取するということは、
顔面神経を傷つけるリスクが伴います。また、小さなT1程度の
がんから検査のためだけに組織を一部採取し、組織診断がつい
たのちにもう一度残りのわずかながん組織をわざわざ切除し
にいくということも現実的とはいえません。したがって
行なうとすれば、すでに皮膚を突き破って表面に腫瘍が露
出しているような場合に限られると考えてよいでしょう。