岡山県内の生命保険会社支店で勤務中
訪問先で性被害を受けたのは従業員に対する安全配慮義務を怠ったためだとして
保険外交員の30代女性=岡山市=が24日
勤務先の大手生命保険(大阪市)に慰謝料など440万円を求める訴えを
岡山地裁に起こした。

訴状などによると2016年5月
保険料を受け取るため上司の指示で訪問した独身男性=当時(36)=宅で
押し倒されたり、引っ張られたりしてわいせつな行為をされそうになった。
腕や膝に約1週間のけがを負ったほか
適応障害や心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断され、現在まで休職している。

男性は強姦致傷容疑で逮捕され、有罪判決を受けた。
女性側は、同社を巡っては16年3月、別の保険外交員が訪問先で暴行されそうになる
性被害があり、同種行為の発生が予見できた上、複数人で対応するといった措置を
何ら講じなかった―と主張している。

提訴後に記者会見した女性は「同じような事件が今後起こらないよう
会社は外交員の安全確保に努めてほしい」と訴えた。