面接の相手は、長尾健一と名乗るおじいさん(後に1947年生まれの70歳とわかる)だった。

いきなり質問された。

「ゴージャスな結婚式は必要だと思いますか?」

私は、とっさに

「お金を持っていて、自己満足が得られるのなら、あってもいいのではと思っています」

すると、長尾さんが

「あなたもステマに騙されていますね」

そう言った。

そして、次の質問

「あなたにとって一番大事なものは何ですか?」

私はこう答えた。

「お金」

こんなやり取りが三十分ほど続くと、長尾さんが

「あなたは面白いですね。私の質問に対してユニークな切り口で切り返してくる」

「雇いましょう」