孤独のグルメのガイドライン 谷口26ー
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孤独のグルメのガイドライン 25み雑炊は来月から
https://egg.5ch.net/test/read.cgi/gline/1598602498/ 孤独のグルメSS 五郎とエホ証
退屈な午後だった。机に向かっていた五郎は煙草が切れたことに気づく
五郎「コンビニ…行こうかな」
だがマンション前の道を見張るモニターに街宣車が映り、表情が険しくなる
嫌な予感が当たった。街宣車はマンション入り口で停まると、スピーカーが唸った
「神を信じろー！」「この世は終わりだー！」「神を信じろー！」
怒鳴り声に合わせて別のスピーカーから聴き慣れない曲が始まる
五郎はこの讃美歌というものが嫌いだ。イデオロギーを音楽にのせる行為には吐き気がする
モニターを何度か切り替える。マンション裏手に真っ黒なウインドーのハイエースが停まっていた
五郎「表が陽動で裏から襲撃…そして挟み撃ちかっ！」
階段を駆け上る男達の手には鉄パイプ、鉈、金属バット等。五郎はナンバーロックされた隠し戸棚に走る
そんな時に運悪く廊下を歩いていた宅配の男がまず襲われた
神の名を叫び、相手が動かなくなるまで武器を振り下ろす。まさに宗教の基本動作と言える
この気の毒な犠牲は、五郎に貴重な時間を与えた
ドアに斧を叩き付けて破り、部屋になだれ込むが、そこに人影はない
それまでの勢いは嘘のように消え、黙ってゾロゾロ廊下に出たところにマシンガンが浴びせられた
彼らが襲った部屋は五郎の事務所。五郎がいたのはその真下に位置する住居用の部屋だった
倒れた男のスマホが鳴っているので無言で出ると怒鳴り声が廊下に響いた
「時間が無いぞ！目的は達成したか！神の敵はどうなった！」
その番号をすばやく控える五郎
「もう時間だ！外の車は逃げる！あとは走って逃げろ！」
通話が切れる。気づけば街宣車の音も消えていた
五郎「俺は今日、たまたま家の方で仕事してただけだ…偶然てやつか」
それは居場所を分散するリスク管理の賜物だが、五郎は自分が運の要素で生き残ったように感じられて面白くない
息をつくと、初めて背中に汗が流れはじめた 五郎と滝山は合同慰霊祭に来ていた。
祭壇には今年五郎に殺された一万八千余名の滝山の遺影が所狭しと並べられ
老若男女問わず大勢の滝山が献花と祈りを捧げていた。
「いつ俺はあそこに並ぶのかな」ポツリと滝山がつぶやいた。
「今だよ」五郎のメリケンサックが顔面に炸裂し滝山の目玉が飛び出した。
そのまま馬乗りになった五郎は、頭蓋骨も脳も何もかもがぐちゃぐちゃになるまで殴り続けた。
「いかん いくらなんでも殴りすぎだ」
立ち上がってタバコに火をつけると、さっきより一回り背の高い滝山が声をかけてきた。
「なあ五郎、駅前にいい店があるんだ帰りに寄ってこうぜ」
会話を切らさないように必死にはしゃぐ滝山を横目に「こいつはその店まで持たないな」
五郎はふとそんなことを考えた。 松むらを助けたばかりに今度は五郎が宗教に狙われるとはっ！！ 孤独のグルメSS 五郎とエホ証2
マンションの部屋が白昼破壊され、射殺死体が複数転がる事件現場。しかし異常なほどあっさりと警察の現場検証が終わった
警察は宗教団体の捜査は急に及び腰になる。それは宗教と癒着した政権の弱みだからだ
五郎にしてみれば玄関が壊れた部屋で仕事はできない。もっぱら住居で仕事と調査を並行しなければいけない
閉じたカーテンの隙間から、シャーリーが30時間以上外を見張っている
彼女は襲撃時に自分が買い物で不在だったことに責任を感じたようで、全く寝ずに窓の脇に立ち続けていた
五郎「シャーリー、もうお風呂に入って寝なさい」
小さな肩に手を置いて語りかける。何か言う前に念を押す
五郎「寝不足の歩哨なんて役に立たない。それに俺だって監視カメラを見るくらいはできる」
頷いてシャーリーが下がる。五郎は煙草の封を切ってさっそく1本火を付けた
風呂場から聞こえる水音を背にしてネットを調べ始める
五郎「あいつらは何故俺を狙い、何故この場所が分かったんだ？」
割とすぐ、その答えとなる10分弱の動画がヒットした
動画の冒頭は信者達のいつもの光景だった。どこかの駅前で集まって叫んでいる
「神をー信じろー！」「神にー従えー！」
流れが変わるのは3分を過ぎたあたりだ。違う集団が叫びながら集まり始める
「邪教は滅びろ！」「神は居ないぞ！」
そう言われた信者達が黙っているわけがない。あっという間に乱闘となる
後から来た方が圧倒的に強い。その中でも妙に強い1人。やはり滝山だ
次々に殴り倒している中でカメラが滝山に寄っていく。カメラ目線で滝山が叫んだ
滝山「我々は五郎真理教だ！五郎様こそが救世主！五郎様だけが神！
五郎様の指示で他の教えは地上から滅ぼす！五郎様の教えに文句があるならここに来い！五郎様は逃げない！
分かったか！五郎真理教だ！五郎真理教の他は全て邪教だ！」
そこにテロップで五郎の仕事場の住所がモロに出ていた 滝山も多少知恵を付けたようだ。以前なら自分で教祖になっていただろうが、五郎を隠れ蓑に使い始めた
しかし信じる方も信じる方だ。こんな幼稚な工作に突っかかってくるのが宗教の狂気だ
ネット民は騒げれば何でもいいのでわざと騙されたふりをして乗ってきており、滝山の発言が事実であるような意見で溢れている
メディアは宗教トラブルに足を突っ込んで政権に目を付けられるのを恐れて全く報じようとしない
警察は役に立たず、世論は五郎の災難を楽しみ、異常な集団に命を狙われる。孤立無援だ
五郎「もう今度こそ本気で滝山殺そうかなあ…」
ふと気づくと風呂場から音がしなくなっていた。そっとシャーリーの枕元を調べると、目覚ましが3時間後に設定されている
そのスイッチを切ると、机に座りなおして2本目のタバコを出す
五郎「いや、でも先にあいつら何とかしないとなあ…いかん。いつもこうやって滝山を後回しにするせいだ
だけどあいつら絶対また来るだろうしなあ…」
心の天秤で滝山と宗教を比べると、わずかに宗教の方が厄介だった。戦いのターゲットは決まった 次回孤独のグルメORIGIN、「滝山死す！享年47歳」
お楽しみに 五郎「滝山からお歳暮…？絶対に罠だろう」
昼に届いた箱を前に五郎は腕組みをしている 金五郎、朴滝山両名の脱北者が
まともな職のない韓国社会の底辺から犯罪に手を染めて人間らしい生活を手にするまでを描く
「孤独のGhoul-Men」 そもそも俺と滝山が会ったのって大阪出張前の１回こっきりだよなあ？
このスレ覗くまであいつのこと完璧に忘れてたし `/ ダ 救 自 誰 ク
豊 独 | メ わ 由 に リ
か り | な .れ で も ス
で で | ん て 邪 マ
・ 静 .| .だ な な .魔 ス
・ か ,,,.| き ん さ は
・ で ,＝;;;;ﾐヽ ゃ と れ ね
・ .,彡;;;;;;;;;;;;三ヽ あ い ず
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／::／::::/ /彡|lミ/ヽ / ある日、五郎は異能に目覚めた
対象を見てグッと念じると、身体の一部を膨らませたり縮めたりできるちょっとしたものだった
それでも、試しにノド悪ババアの頭部を少し膨らませてやったら、小皺が取れたと大喜びだった
何度かやっているうちに、骨粗鬆症気味のノド悪ババアの頭蓋骨が完全に粉砕してしまい
今やノド悪ババアの頭部は、脳や目玉が詰まったブヨブヨの肉袋と化している
もちろん、五郎はそれを元に戻す異能は持っていなかった。
滝山はビール腹を引っ込めたいとのことで、腹部を少し締めてやることにしたが、
異能行使中に、思わずくしゃみをしてしまい、制御を失った異能のせいで、
滝山の中身が上の穴と下の穴から全部飛び出してしまった。
もちろん、五郎はそれを元に戻す異能は持っていなかった。 当然だが、あんなものを飲むべきではなかった
しかし寝起きの五郎はつい滝山からの「お歳暮」のジュースに口を付けてしまった
間もなく異変が起きた
30分ごとの強烈な尿意。そして大量の放尿
4度目のトイレで五郎は悟った。死の危険が迫っている
放っておけば脱水で死ぬ。水道の水をいくら飲んでもそのうち血中のナトリウムが不足して死ぬ
買出しに行こうにも30分では往復できない
近隣のネットスーパーを探るが全て翌日配送。アマゾンは最短でも2～3日後だ
とりあえずウーバーイーツでクソ高いサイドメニューのドリンクを3000円オーダーした
五郎「こんな情けない死に方があるか…生きなければ…生きるんだ俺！」
そして大きな問題に気付く。夜をどう越せばよいのだろうかと
五郎「8時間寝た場合は16回の小便…間違いなく死ぬ」
握った拳が細かく震えている うおおおおおん！
俺はまるで人間循環型発電機だー！！ 滝山「五郎、お前お年玉あげるのか？」
五郎「いや、俺はやらない」
滝山「何？日本の行事なんだからやれ！」
そう言って滝山が差し出したカバンを開けると、中にはアサルトライフルが何丁もあった
五郎「そ、そうか！そういうことか！」
滝山＆五郎「これがこどグル流お年玉だ！」 「そ～れでは～、第1回！チキチキ～孤独のグルメ～デンジャラス鍋大会ぃ～
ルールはシンプル、不吉な年にふさわしい、デンジャラスな鍋を披露してもらいましょう～！」
「お～っと、まずは呉さーん！トップバッターの緊張は全く見られない大物だ！
いきなり鍋になみなみ沸騰した油！そこに…丼いっぱいのスパイスやハーブを投入！ということは特性調味オイルのオイルフォンデュだ！
いや、そんな簡単なわけはない！よく見るとこれは世界各国の違法なハーブが満載だあー！それが油ではじけて危険な蒸気があがる！
沸騰の泡と共に違法薬物の塊が沈んだり浮かんだりと対流！嗅いでるだけでガンギマリそうなデンジャラァァァス！
さらに追いハーブの丼がもう1杯！一口で御用のレッドゾーンだあああ！」
「こちらはご存じ滝山！おーっと、たくさんの肉と野菜が既に切り揃えられて皿に並んでいます！滝山にしては地味目な寄せ鍋でしょうか？
そこに、あたかも高級焼肉店で肉の部位を示すようなカードが、滝山の手によって添えられていきます…待った！待った！これは絶滅危惧のウミガメの肉！？
隣は同じく研究機関でしか生存していない野牛！鳥肉だって持ち込んだら逮捕な名前がズラリと揃う！なんてこったこっちはクジラ肉だああー！
ということは野菜も？野菜もか？やはりそうだ！触るのもアウトな植物のオンパレード！！この瞬間しか味わえない！冷や汗かきながら地球の恵みに感謝しろぉぉぉ！」
「ラストは井之頭ぁー五郎っ！蓋を開けると…褐色の味噌仕立て！ブツ切り肉と野菜が煮えているぞ！脇の皿には追加用の肉、ちょっと脂身が多めな薄切り肉だ！
おっと何だぁ？何か大きなケースが会場に入って来たぞ？それを覆う布が、外されるっ！うわーっ！熊だ！バカでかい熊だぞ！？いや、これは剥製のようだが？
そうだ、これは熊鍋だ！しかしなんとでっかい熊だ！ん？私、1つ気づいたことがありますが…北海道で熊が15人を食い殺し、さらに行方不明が10人ほど出ていた事件…
まさかそれを仕留めて鍋にしたのか！？ということは、人間を素材にしてできた肉っ！なんてこったあ！現代社会最大のタブー！間接的な人肉食だああああ！！！！」
「いや～、三者三様の素晴らしいデンジャラス！孤独のグルメの名に恥じない鍋が並んだぞぉぉ！！！！それでは、会場からは以上です！」 たきやま「あははは新年早々楽しいなぁ、幸せ気分でほっこりするぜ」 オエッ
いくら腹が減っているとはいえ
俺はなんでカマキリなんて食おうと思ったんだろう
さっきから肛門からカマキリの幼虫がたくさん出てきて止まらない 火を通さないからだろ
ディスカバリーチャンネルのエドだって虫は生では食ってないぞ
基本的には 五郎の部屋には大晦日から滝山がいる
来た時はビールが高いとか惣菜がまずいとかテレビがつまらないとか文句ばかり言っていた
しかし1月1日に変わった
ひたすらニュースを眺めては酒を飲み、眉と目をハの字に垂らして「ハァ～～」と息を吐く
火を噴く町、叫ぶアナウンサー、迷彩服の集団、画面端でピカピカ光る日本地図
そんなもので溢れる画面を前に寝そべったり座ったりしながら酒を絶やさず飲んで同じ表情をしている
風呂にもスマホを持ち込んでずっとニュースを見ているようで、毎回風呂場を2時間近く占領する
五郎は気付いている。滝山は災害を肴に酒を楽しんでいる
去年文句を言っていた出前の蕎麦やピザを実にうまそうに頬張っては、値段を愚痴っていたコンビニのチューハイで流している
鼻歌交じりに体を拭きながら滝山が出てきた
「五郎！なんか買い物あるか？俺買い出し行くけど」
「じゃあ…ボトルのウーロン茶とチョコとタバコ買ってきてくれ」
「あいよっ！」
他人の買い物なんか絶対にしない滝山が異例の上機嫌だ。なんという腐った性根だろう
「正月に帰るって言ってたのに、あいついつまで居るんだろう…？」
もう1月も半ばになっていた 私はもうmicro-USBで良かったのに、みて下さい、USB-Cなんてもののせいでこんなに不要なケーブルが溜まってしまった！ 五郎みたいに50近くなってみると、こんな事してくれる奴は貴重なんだよな
仕事以外だと会わない人間ばかりになっていく 滝山「だから単四電池から慣らせと言ったのに…いきなり単一電池を入れるとは」 >>704
うん、よくぞきいてくれました！
AVとかエロ漫画をみたりするのはシロウト
あれはダメ、ニトリに姿見が売ってるの
それを買ってね、女装した自分を鏡に写すしかない！ なかなかワロタので修正させてくれ
うん、よくぞきいてくれました！
AVとかエロ漫画をみたりするのはシロウト
あれはダメ、ニトリに姿見が売ってるの
それを買ってね、女装した自分を鏡に写す、コレしかない！ 五郎の加齢臭が発動した
店内は失神、嘔吐するものだらけで阿鼻叫喚だ え？これが一人前？
大皿にちょこんと盛られた大匙一杯程度の牛肉がメインディッシュだった
こんなのにフォークやナイフが意味あんのか？
いやその前に、なんでこれが一万円越える飯なんだ？
猛烈な殺意が五郎の中に込み上げてきた 寿司屋をブチギレさせる港区女子かぁ…いいんだけどさァ う、うおおおおお(クボッグボクポグボ)
今夜も吾郎は絶好調だ おしんこは持ち込みです。その分まけてくれたっていいでしょう。 滝山が自殺した
昭和な御用聞き営業がコロナ禍で破綻して売掛回収できずに破綻した
次は俺の番だな それより滝山はマンガがクソゴミのような実写化されたときどうしてる？ みんながそうするから見てください！どこのガソリンスタンドも持込み容器に売ってくれなくなってしまった！ 孤独のグルメ新春スペシャル ─滝山上陸作戦・序章─
東京湾は何百年も前から埋め立て工事によって作られてきた。
その歴史の中で、差別により追いやられた者や法を犯した者が住み着く場所でもあった。
そして現代の東京湾でも、飛行機やタンカーが行き交う足元に、社会が目を背ける闇が広がっている。
装甲バスが首都高を降りる。オフィス街を抜け、工場地帯を抜け、産業道路の果てで停まった。
機動隊員がゾロゾロとバスから出る。ここで舗装路は終わっている。錆びた金網の南京錠を外すと、その先の枯れた芦原を駆ける。
ほどなく1軒のバラックが見えてきた。海岸のすぐ脇に建ち、周りの草が人為的に刈られて不自然に開けた場所になっている。
ボロボロのトタン壁にふさわしくない真新しいプロパンガスのボンベが、その小屋が今も使われている事を示している。
小屋から40～50メートルほどの距離を置いてズラリと機動隊員が並び、そのさらに100メートル後ろに10人ほど別の隊員が固まって眺めている。
「ここは公有地である！許可の無い建築や居住は禁止されている！」
この21世紀に代執行はいささか大げさであり、しかも隊員は今朝知らされて集められている。メガホンから演説が響く中でも彼らに緊張感は無かった。
「突撃！」
無線の声で一斉に小屋へ向かって走る。棒を振りかざし、盾を抱え、何やら叫び、朝の運動会という風情だ。
バタッと1人が倒れた。続いてまた1人、もう1人。倒れた隣の者を見る様子もなくまた倒れる。横一線に並んでいたはずの隊員が全員地面に伏した。
「何をやっとるかあ！突撃だあ！突撃ィ！起きんか馬鹿ども！」
隊長が無線機に叫ぶ。誰も答えない。動こうともせず、小屋の周りには妙な沈黙が訪れていた。
現場を後ろから眺めていた1人が気付き、隊長の肩を叩いた。
「隊長、鳥が…死んでます」
「何ィ！？」
その部下の指の先へ視線をやる。芦原から飛び立った鳥が、家のそばまで来たところで地面に落ち、同じように動かなくなった。
「毒ガス…」
顔を見合わせる隊員達。
「こ、こ、後退ィィィ！！！」
隊長を先頭に、メガホンも盾も投げ捨てて彼らは逃げ去った。 なんだァ、アンタ。場末のガ板に来てクソ汁みたいな煽り入れてくるのか！
出ていけ！（ドンッ） あぁ？ゆっくりと振り向く滝山。もう火の玉のように燃え上がっている。
こうなったら止められるのはゴリラかライオンだけだ。 このスレで書かれたキャラ名をトータルしたら
もう五郎じゃなくて滝山がトップじゃないか 「俺の焼酎が税関で没収ゥゥー？！」
「トンカツも寿司も焼肉も無いだとぉぉ？！」
「シャワーの後の、ビールすら違法っっっっ？！」
「うん！よくぞ俺を怒らせてくれました！！」
叫べ滝山！燃えろ滝山！戦え滝山！敵はこの国の全人口だ！
孤独のグルメTheMovie！滝山怒りのアフガン！！8月ロードショー！！ 「クソー！なんの真似だ滝山！」
スタンガン攻撃から回復した五郎だったが、鎖で縛られ床に転がされていた
「フフフフ…このロケットは俺がいただくんだよ」
「テメエまたこんな時に悪い癖が出たな！」
「水爆ロケットを独り占めなんて、お前こそ悪人だぜ五郎」
「そいつは遊びに使うものじゃないんだ！」
「お前にとっては真面目な事でも、俺にすれば楽しい遊びなのさ。仕事は楽しく、だ」
滝山はロケットのシャッターを開けて乗り込んだ
「シャーリーちゃんをな、大事にするんだぞ。あの子は家族も故郷もない。お前だけなんだ」
「なんだこんな時に滝山ぁ！うるせえぞ！」
「もう点火した。無駄口も終わりだ五郎」
「滝山っ！」
言い終わる前にシャッターが閉じ、いくつも隔壁が降りて区画は閉鎖された。五郎の叫びは地鳴りにかき消された 地球に迫る彗星は見事に水爆によって粉砕され、無数の流れ星の映像と共に世界中のニュースが湧きたっている
この歓喜に加わらない者が世界で2人だけ、五郎とシャーリーがテレビの前で無言のままだった
「1人でいい格好しやがって滝山…」
「五郎さん…」
ソファーで並んだシャーリーが五郎に抱きつく。五郎もその肩に手を回した
「オウ！見せつけてくれるなあ五郎！未成年淫行か！」
玄関に目をやると、上半身が焦げ茶色になって頭髪がチリチリの滝山が立っていた
「テメエ！…滝山ぁ！」
五郎もさすがにそれ以上言葉が出ない。滝山が勝手にまくし立てる
「外から見る地球はなかなか奇麗だったぞ。でもうっかり動画忘れちゃってなあ。撮っておけば億稼げたよな…
あー！ビールを一杯貰おうかな。スーパードライ」
「俺の家に酒なんか無いぞ」
「だからそこで買ってきた。コップくれ」
缶を開ける滝山の隣をシャーリーが走り、コップを出す
「おっ、さすが気が利くねシャーリーちゃんは。あとね、これをレンジでチンしてくれる？」
惣菜を何品か渡し、ビールを一気に空ける
「ブヘー、ああ落ち着いた。お前も落ち着いたか五郎？」
「ああ…その髪の毛は切った方がいいな」
「この歳で坊主は嫌だなあ。ヤクザと間違われるじゃないかハハハハ」
五郎も嬉しいのは嬉しいが、早く帰って欲しいとも思い始めていた パイナポー滝山の、いつも通りというか変わらず売れない日々に亀裂が走った
「滝さん…」
隣の老人が小声で扉を開けた
「今ええか？」
滝山も異変を悟り、黙ってうなずく
「あのな、昨日男が来たんよ。あれ警察や。滝さんのことあれこれ探っとったぞ」
「！」
「2、3日出かけてるって言っといたが、ああいうのはしつこいぞ」
滝山の表情は変わらない。だがその鋭い気配を老人も察した。しかし老人に驚きの様子は無かった
滝山を不審がらず、むしろ警察に追われる滝山の心配をしている。きっとかつて彼も同じように警察に追い回された経験があるのだろう
「じゃ、部屋戻るわ」
「おいちゃん」
立ち上がろうとする男に滝山が声をかけたが、続く言葉は無い。無言のまま10秒ほど見つめ合い、滝山が続けた
「寒いからね。気を付けて。腰が悪い時はシャワーだけじゃなくて湯舟に浸かるといいよ」
「おう。滝さんも………風邪は注意してな」
これで別れになるのは双方承知だが、あえて言葉にはしない。追われる者同士にしかわからない感覚だった
翌朝、アパートはもう空になっていた。あの時と同じように指紋も髪も何一つ残さずに滝山は消えた
老人のポストの上に酒が数本置かれていただけだった いいね、同じ境遇の人間の口数の少ない今生の別れ。迷惑を掛けたくない思いやり、自身の不器用さ、哀しみと葛藤……。
短い時間だからこそ、場の濃密な空気を読み手に与えるんだ。 本庁も公安も、あの射殺事件は外国人グループの犯行と結論を出した
ベテラン刑事ナカムラの勘だけが、元店員の滝山を追わせる
それは命令違反の単独捜査を意味していた── 絶対口封じに老人をくびり殺すと思ったのに
滝山……
どうして…… パイナポーとか死ぬほどふざけたアカ名しておいて3人殺してるんだよな 孤独のグルメSS「偽貴族」
有名焼鳥チェーン店の偽物に引っかかり激怒した五郎と滝山。即日店員は死体となって東京湾に沈んだ…
今その店で働くのは五郎、滝山、呉、大山の4人
滝山「あーい！焼き鳥Aセット2つと団子鍋！」
呉「ヨロコンデー」
レジと焼鳥担当は五郎。面倒なのでバラの注文を受けずにセットのみだが10本800円は破格
厨房メインは呉。炒め・揚げ・鍋まで素早く仕上げる。モヤシ2パックを特製鳥スープと黒コショウで炒めて350円なのだから客のほぼ全員がオーダー
オーダーと酒担当は滝山。酒といっても発泡酒や甲類焼酎は無し。シングルモルトとクラフトビールがスーパーと同じ価格で並ぶ
下処理と掃除が大山。五郎に腕を破壊され、さらに滝山にも膝を破壊されて店の奥に鎖で繋がれている
こんな事をしていたら当然半グレが嫌がらせに来るが、来た端から東京湾に沈む。とうとう店は権力の空白地と化してしまった
ピーピーピーと五郎の目の前の赤ランプが点く。これは呉特製の監視AIで、大山がマニュアル以外の行動をすると知らせる
五郎は店の奥にダッシュして大山に膝蹴りを4～5発ぶち込み、無言で焼き場に戻る
滝山「五郎！こうやって忙しいのもいいなあ！」
五郎「だが俺達は…いったい何をしてるんだ？遠慮なくチンピラどもを殴れるのは楽しいが…これはまるで慈善事業じゃないか」
滝山「大丈夫！大山のクソショボい家でも不動産バブルのおかげで1200万で売れたから、当分続けられるさ
俺は昔からこんな店をやってみたかったんだよ。安くてうまくて量が多くて酒が良い店！今日は平日なのに3時間待ちだ」
五郎「ま、月給で働くのも楽だからいいけどね…はいAセット出たよー」
呉「ヨロコンデー」 クソみたいな実写化したせいで3巻は永遠に読めなくなった 口笛を吹きながらセルフスタンドに入った滝山
しかし彼の車の給油口をよく見ると、ビニール袋の端がのぞいている
つまり、給油したように見せかけて実は中に押し込まれたビニール袋にガソリンが注がれるのだ
そんな事をバイトが知るはずもなく、給油許可のスイッチが押されて滝山はガソリンを手に入れる 五郎「俺はなぜホモビデオを見て笑っているんだろう…」 小雪が妄想だったと気づいたときに五郎の本当の人生が始まるのだった 五郎がサイゼリヤに立てこもり6日目となった
度重なる措置入院と投薬によって五郎の人格は崩壊している 「うん？うん…スイマセーンモッツァレラのピザとチョリソー、あとカルボナーラ」
店長が頷いてキッチンへ向かった
このサイゼリヤで生きているのは五郎と店長の2人のみ。残りは死体となって冷凍庫の中
ドリンクバーのジンジャーエールが出なくなった。6日も補充しなければ当然だろう
店はパトカーと機動隊の盾に囲まれている。テレビは元日以来の特ダネに全局特番となった
五郎が座り続けているテーブルの上には店外からの生中継を映すタブレットがある
その横にあまり飲みたくないメロンソーダのコップを置き、さらに拳銃も置いた
3日目に突入してきた警官を殺し、回収したものだ
「犯人からの要求が一切ありません。人質の安否、また突入した警官数名がどうなったのかも分かりません。中はどうなっているのでしょうか」
肘をついてテレビを眺めていると料理が来た
「はいお待たせいたしました。ピザとカルボナーラとチョリソーになります」
店長は発狂し、逃げも眠りもせずにただ業務をこなしている。ブラック飲食で叩き込まれたマニュアルがもはや自我の無い彼を動かしていた
「うん、想像通りの味だ。期待以上じゃないけど、期待は裏切らない。」 さっさと突入して撃ち殺せや
ほんま日本の警察にはイライラさせられるで あのね、犯罪犯すなら警官は撃ってこない、司法判決も永山基準で甘い日本でやる！これしかないっ！ この打開策が見つからない警察本部から、非公式だが警部が滝山のもとを訪れている
滝山「ハッハッハァー。そんな事で悩んでんのか？」
「そんな事とは何だ」
滝山「他人事だからこそ良い考えが浮かぶんだよ。そういう意見が欲しくて来てるんだろ？」
「どんなプランがあるんだ」
滝山「まず中の連中はみんな死んでるよ。誰か生きてりゃ姿を見せたり外に連絡するだろ。それが6日間何もないんだ」
「…」
滝山「だからもう気にする事は無い。まず弾よけのブルドーザーで3方向から同時に突っ込む
その後ろから隊員が入って、動く奴を撃て。終わりだ」
「人質を無視していいなら警察だってやってる」
滝山「そういう、思ってたけどやらないって言い訳はな、ガキのよくやる『宿題やったけど忘れました』と同レベルだ
じゃ聞くが6日が10日になれば何か解決するのか？兵糧攻めしてるつもりなら間違いだ。食い物は店の中に売るほどあるんだ
それに俺は人質を無視しろなんて言ってない。死んでるから気にするなって言ってるんだ」
「まあ正直、本部でも半数はお前と同じ意見なんだ。だが上がとにかく反対してる」
滝山「あんたのとこの隊員が何人か入ったのに、いまだに逃げもせず通信もしてこないだろ？それが全てを表してるのさ」
「すまん、電話だ。…はい、はい。いえ大丈夫です。戻れます…3時間の休暇が終わりだ。戻らんとな」
あわただしくドアを閉めて警部は去った
滝山「あいつは必ずここに戻ってくる…大量の人質抱えて何の要求もしない前代未聞の事件、そんなものに警察のマニュアルは無いからね」 横浜港署のセクシー滝山とダンディ五郎は今日も悪と戦う。ここは廃倉庫の地下を改造した闇クラブだ
滝山「動くな！横浜港署、セクシー滝山だ！」
「何ィ？令状はあるのか！？」
隠し事のあるチンピラはいつも同じことしか言わない
滝山「これが令状だあー！」
ピストルが火を吹き、チンピラの鼻に3つめの穴があいた
「ウ、ウワアアアア」
室内の人間たちが慌てて階段を駆け上る。上で待っているのがダンディ五郎だ
五郎「殺し屋田中！奇遇だなあ、そんなに俺と会いたかったのか？」
田中「クソーッ！これを見ろ！」
田中の手にはリモコンが握られている。そして隣の女性にくくりつけたバッグからは分かりやすい爆弾が覗く
田中「ハハハーッ！とっとと失せろ！こいつが吹き飛ぶぞー！」
ジリジリと後ずさる田中と、立ったままの五郎の距離が遠くなっていく
階段から滝山が現れ、すぐに状況を悟ったようで五郎の隣に立った
滝山「そろそろじゃない？」
五郎「そろそろだねえ」
滝山が地面に片膝をついてピストルを構え、その頭の上に五郎がピストルを乗せる
火薬の音が中華街名物の爆竹のように連続で鳴った。田中と女性が同時に倒れた
滝山「危なかったぜぇ…」
五郎「人質を取るとは、実に汚い野郎だ」
滝山「それを撃つお前はどうなの？」
五郎「バカ言うなよ。人質に当たったのはお前の弾だよ」
滝山「俺が撃ったのは田中だよ。とぼけちゃいけないなあ」
五郎「あれー、そういうこと言う？じゃ調べようか」
滝山「いいよー？後悔するなよ」
2人が死体に向けて数歩踏み出すと同時に火柱が上がった。廃倉庫全体がビリビリと震える
滝山「あら？証拠が消えちゃった」
五郎「じゃあ、引き分けってことで」
2人は笑って車に引き返していく。だが悪が横浜から取り除かれたわけではない わたくし生まれも育ちも孤独の奇人
飯を食ってはブツブツ喋り 姓は井之頭 名は五郎
人呼んでフーテンのゴロと発します
どうせおいらは独身弱男 分かっちゃいるんだ甥フトシ
いつかお前の喜ぶような 偉い叔父貴になりたくて
奮闘努力の甲斐もなく 今日も飯屋の
今日も飯屋の腕を折る 腕を折る さーて、来週の五郎さんは？
「滝山です。我々自営業ってのは町に大勢人が出てるのを見て初めてああ今日は休日なのかって気づくものでして
経営者なんてイキがったところでニートと大して変わらん生活ですねこれじゃ
さて次回は『創作和食にご用心』『食べ放題対決』『生きていたガペレ＝モブンバ将軍！砂漠の機甲軍団！』の3本です」
来週もまた見てくださいね！ 大型連休で街の飲食店はどこも長蛇の列をなしている
それが五郎の怒りに火をつけた てんやの脇で五郎の死体が見つかった
財布には千円札が数枚。そこには、死んでもチェーン店は使わないという孤独さがあった 「餓死！？そんな…あの五郎が…」
警察から五郎の死の第一報を受け取ったのは滝山だった
あいつはああ見えて食へのこだわりは人一倍だ、餓死などするはずがない
何かあるーーそう彼の直感が告げていた
しかし身寄りのない男の孤独死に警察が興味を示すはずもなく、今にも真相は闇に葬られようとしていた 
