訃報
谷口ジローさん69歳=漫画家「孤独のグルメ」

 「『坊っちゃん』の時代」や「孤独のグルメ」などの作品で知られる漫画家の谷口ジロー(たにぐち・じろー、
本名・谷口治郎=たにぐち・じろう)さんが11日、死去した。69歳。葬儀は家族のみで営む。

 鳥取市出身。京都の洋品卸会社に勤めた後、漫画家を志して上京。24歳の時、「嗄(か)れた部屋」で
デビューした。繊細な描線と墨を使わずに表現する独特な陰影が持ち味で、普通の人の日常を描いた
大人向けの作品が多い。作家の関川夏央さんとコンビを組んだ「『坊っちゃん』の時代」では、
日本漫画家協会賞優秀賞や手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞、代表作の一つとなった。
また、久住昌之さん原作の「孤独のグルメ」は、輸入雑貨商の主人公が街角の食堂で一人もくもくと
食事をする姿が人気を博し、テレビドラマにもなった。フランスをはじめ海外でも高い支持を得ており、
2011年には仏芸術文化勲章「シュバリエ」を受章している。
http://mainichi.jp/articles/20170212/k00/00m/040/094000c