>>801
翠星石は額に痛みを感じつつめざめた。
「どういうことですか・・・」
いままで着ていた服がない。しかし蟹の格好はしていて、フックで吊るされたままだ。
「くっ、どうしてはずれないですか! 痛いです!」
チャリン チャリン チャリン チャリン
鎖の音が倉庫の中に響く。蟹の格好をとろうともがいているが、接着剤で固定されているのかはずれない。もがけばもがくほどフックが額にくいこむ。
ツカ ツカ ツカ
足音がした。人間が来たのだ。
「やっぱりおいしそうだなぁ・・・」
ゴクリ
「翠星石の服とっといておいしそうなんて変態ですぅ! この変態デブ人間!」
パスッ
人間は翠星石の右足をつかんだ。
「やめるですぅ! 離すですぅ!」
チャリン! チャリン! チャリン!
翠星石は暴れ、足を折り曲げ手で抱えようとした。何をされるのかわからない恐怖と裸にされたことへの羞恥心もあってかなり必死だ。
「勘違いしてんじゃねぇよ!」
グイッ!
右足を勢いよく引っ張られ、激痛が走る。
「フグッ! 痛いですぅ。 何するですか、バカ人間!」
ぺチョ 
人間はそれにはこたえず手にしている右足に下を当てた。
「ヒッ、何するです! はやくその汚らわしいものをどけるです!」
ツゥーーーーーーー
足首からふくらはぎ、ふとももまで一気に舌でなぞる。
「く、くすぐったいですぅ」
「あぁ、やわらかくておいしそうだ!」
人間の目があやしい輝きをはなった。