また、窓枠には装飾的な彫刻が施されたり、ステンドグラスが使われたりした。こうした装飾的彫刻は、後に絵画にも取り入れられた。
椅子は背もたれが高く、肘掛け付きのものが多かった。座面の高さが高いものは長椅子と呼ばれた。
ソファの原型である。クッションの厚さや大きさで等級が分けられた。
クッションに綿を詰めて厚くしたものは「中肉」と呼ばれ、最も高級とされた。革張りのものは「厚肉」または「大肉」と呼ばれる。

ベッドは寝具とフレームを組み合わせた家具であり、床から高さがあるのが特徴だった。
床面より低い寝台は「台付」もしくは「小付」と呼ばれた。
寝室の壁際には衣装棚が置かれ、その隣には化粧台が置かれた。化粧台の鏡の裏には引き出しがあり、
そこに化粧品を入れた。この化粧台も背の高いものが主流であった。
椅子は腰掛けられる家具である。座面が高いものは「高脚」、低いものは「低足」と呼ぶ。

また、テーブルの上に載せる小さな椅子のことを「卓上椅」と呼んだ。ダイニングルームでは食卓を囲むようにイスが置かれていた。
これは食事の際に立ったり屈んだりする必要がないためだと考えられる。
しかし、西洋でも中世までは食事の際は立ったまま食べる習慣があったようだ。
居間にある暖炉の前には絨毯が敷かれていた。そしてその上に直接座り込む