この名は異教的色彩を帯びているとされ、
サタンと同一視されるようになった。
そのため、キリスト教の教会や修道院には、
悪魔祓いのために祭られているところもある。
ソロモン王は、バアル・ゼブル

(ベルゼバブ)の名でも知られている。
これはヘブライ語で「強い者」「偉大なる者」を
意味する語であり、旧約聖書
『列王記』第十二章第二十九節以下に
その名が見えるが、ここでは単に

「強き者」と訳されている。
また、ソロモンの宮殿はベエルシェバと呼ばれていて、
その町の名は同第十六章第三十七節に
「ベエシエバの宮居なりしところ」と
記されているところから取られたものであろう。

さらに、ソロモン王の名については、
次のような伝説がある。
すなわち、彼は神によって定められた
自分の妻であるシバの女王に会うために、
イスラエルから旅に出たときのことである。