平田はん諸厨はん、今さらやけどアケオメはんや。年末年始はバタバタしとったさかい、
なんや疲れてもうたで。帰省しはるもんも大変やけど、ワテのように大阪出身の大阪在住も
正月はいろいろ疲れるもんや。初詣もでけへんやった。せやさかい今日、商いの用事で
新石切駅を通った折に、お百度はんで有名な石切劔箭神社、石切はんにお詣りさしてもらお
思うたんや。境内にはお百度はんたちがぎょうさんおまして、二つの百度石の周りを
ぐるぐる回っとった。なぜかわからへんけど、皆、白装束やった。いつもは普段着の
人たちがお百度を踏んどる光景さかい、なんかの行事やろか思うたんやけど、その中に、
なんと平田はんがおますのや! 願い事は、大ブレイクか玉の輿かワカラヘンけど、ワテも
一緒にタレパイヌードで大女優になりはるのを願いながら回ったろか思うたで。せやかて
ワテは白装束やおまへんやったさかい、そないなことも気が引けるよって、お百度はんらが
回るのを見とったら、スピードがどんどん速うなってきてきよるんや! 誰が誰やらよう
わからへんようになって、平田はんの姿も見失ってしもうた。しまいにはただの白い輪っか
が二つのお百度石の周りをグルグルしとるだけやった。そのうちにまた、スピードも落ちて
きたんやけど、お百度はんたちは混ざり合ったまま元に戻らへんで、そのまま、白い餅に
なってもうたんや! 神主はんがその餅のところにやってきて祝詞をあげると、巫女はんや
神官はんらが皆で小分けにして、餅まきの始まりや。なんせ平田はんが混ざっとる餅や。
ワテも1つでも2つでも3つでも取っとかな思うたんやけど、1つめを取ったところで、
2つ目の餅が勢いよく口に直接入ってきよって、喉に詰まって息苦しくなって元の電車の
中で目を覚ますと、平田はんによう似た姉ちゃんが転びはって、ワテの顔をタレパ、いや、
垂れとるかどうかわからへんけど、餅のような柔らかく大きな胸で圧迫しとった。どうやら
ワテは今年の初平田夢を見とったようや。新石切駅はとうに過ぎとったよって、また初詣を
しそこなってもうた。その姉ちゃんは平田はんと同じく電車を乗り間違えたようで、ワテに
「ごめんなさい!」ゆうて謝ると、慌てて停車しとったホームで降りて、反対側の逆方向の
電車に乗っとった。あれは大阪の平田はんや。いつもあないなことしとるんやろ思うたで。
せやかてやっぱり本物の平田はんに大阪の芸能界に移りはって、サンテレビや花月の舞台で
大活躍してほしいもんや。どないや平田はん、大阪で人気者にならへんか! 平田はん!