>>986続き)

西野:
僕は、「芸人が自分で直接仕事を募集できるクラウドファンディングサービスを作って、
手数料15%を吉本に落とす仕組みにすれば、芸人も吉本もWin-Winになる」と大崎会長にメールしたんです。
吉本が「闇営業」を煙たがるのは、「反社チェックができないから」と
「会社にお金が落ちないから」という二つの理由があると思うのですが、
この方法だとそこもクリアできるし、芸人の仕事が増えて収入も上がる。

サノ:
たしかに、両者の事情を完璧にクリアしてる…
そのアイデア、結局どうなったんですか?

西野:
大崎さんから「いいよー」の二つ返事をもらって、日本初の芸能事務所の
クラウドファンディングサービス「シルクハット」が生まれました。

サノ:
おお。会社側の対応も早かったんですね。

西野:
会社側の「そうしたくてもできない」を解消できるアイデアなら、経営サイドだって即採用するんですよ。
「まわりを勝たせて自分も勝つ」みたいな、「自分の一人勝ち」以外の勝ち方を発想できる人が
「下」に増えると、働き方改革は進みやすくなると思います。
ただ希望を伝えるだけじゃ、改革は進まないんです。

サノ:
でも、普通のビジネスパーソンが「シルクハット」みたいな斬新な働き方を考えるのは
難しい気がするんですけど…
そういうアイデアが出る人と出ない人の違いって何なんでしょうか?

西野:
働き方の選択肢をどれだけ知ってるか、でしょうね。
サラリーマン最大の不幸にして、改革を鈍らせている元凶ってなんだと思います?

サノ:
難問すぎて全然思い浮かばない…何なんでしょうか?