>>302続き)

《それって、どうすんの?》

まずは、「ギャラが安い」問題から。

社長に直談判しに行くのは、とても良いことだと思う。
ただ、それは「雇われている側」の正義なんだよね。

これは芸能事務所に所属しているタレントだけに限った話じゃなくて、
会社で働くすべての人に言えることなので、キミも覚えておくといい。

給料を上げてもらう時に考えなきゃいけないのは、「雇う側の事情」で、
給料が上げられないのには、給料が上げられない理由がある。

個人が個人の財布からお金を出してモノを買うように、
会社も会社の財布からお金を出して社員を買っているんだ。

つまるところ、自分を高く買ってもらいたければ、会社の財布に入るお金を増やしてしまって、
給料を上げられる状態≠作ってあげればいいわけだ。

今回の場合だと、吉本興業の売上を極端に上げればいい。

《どうやって吉本興業の売上を上げるの?》

ここで「仕事を貰えない」と不満をこぼす人達の出番。
吉本に所属している6000人のタレントの中で、
事務所から貰っている仕事だけで生活できている芸人は数百人。
残りの5000人以上の芸人は、アルバイトをしている。
つまり、5000人分の労働力が各アルバイト先に落ちているわけだ。

芸人が居酒屋で、お客さんを楽しませて、居酒屋の常連客を増やしても、
吉本興業には1円も入っていない。
勿体ないよね?

そこで。
「6000人の芸人が自分で仕事を取りにいけるプラットフォーム」
を事務所で作ってしまって、そのプラットフォームの「手数料」が事務所に入るようにする。