新垣結衣(ガッキー)133
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好きなアメリカの小説家にこんな作品がある。
男なら誰でも惚れるような夢のような女性に魅せられ、惹きつけられるが彼女の周りには1ダースの男達がいる。
彼女は、自分の美貌を誇示することでしか存在理由を見いだせない女性だった。
取り巻きの男を魅惑するだけで、弄び、罵詈雑言を浴びせる彼女。
奔放な彼女に振り回されるが彼女の魅力に抗えない男。
彼にとって彼女は夢そのもの。
何とか手に入れようあらゆる術を尽くしたが、彼女と結ばれることはできない。
そして当然の帰結として彼女は彼の元を去った。 男は彼女を忘れようと懸命に働いた。
そして彼のビジネスは成功して、全てを手に入れたかに見えたある日、
仕事で知り合った男から、彼女の話を聞く。
彼女は結婚しているという。
夫は酒飲みの遊び人で、彼女にたびたび手を上げている。
しかし、彼女は夫を愛しているから、全てを許しているそうな。 彼は動揺する。
自分が愛した奔放で、美しくて、強い個性を持った彼女とはあまりにかけ離れている。
そして彼は男から更にショッキングなことを聞く。
彼女はもう老けて、肥えて、気立ての良い女性になっていると言うのだ。
相手の男は言う。
「結婚式の時に彼女がどんなに可愛かったかなんて、私はもう忘れてしまいました」 夢は儚く消え、ぽっかりと心に穴が開いた男。
私が愛した彼女はもうこの世界には存在しないとは！かつてはあったものが、今ははもうないのだ。
涙が彼の頬をつたって落ちた。
女性、特に主婦の人が読んだら憤慨しそうな話だけど、
この小説の素晴らしいところは、彼女を若くして死んだことにしなかったこと。
死んでしまった彼女は永遠に彼の中で美しい存在のままになってしまう。
この小説の悲劇性は「かつては美しかった彼女が、もはや美しくはない」という残酷な事実にあると思うのです。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
