https://www.facebook.com/AkihiroNishino.official/posts/715229782014720

ディズニーが、『物語×アトラクション』をやったので、
『物語×サービス』をやってみようかと。

https://lineblog.me/nishino/archives/9290939.html

通る企画なんてツマラナイ
2017/7/28 08:43

通ってしまう企画なんて、所詮、合格を出した人間の想像の範疇なので、
それほど面白いものでない。

絵本『えんとつ町のプペル』を作る時は、「100人中100人が落とす企画は何か?」
から考え、『圧倒的赤字が見込める企画』と結論し、赤字をクラウドファンディング
で相殺し、超分業の絵本の制作へと乗り出した。
制作に1000万円かかる絵本なんて、どこの出版社も取り合ってくれない。
クラウドファンディングというものがなかったら生まれてこなかった作品だ。

絵本『えんとつ町のプペル』は、「確実に落ちてしまう企画」の連続で、
それこそ全編無料公開なんてのは、許可をとりにいったところでどうせ
却下されてしまうので、吉本の社長にも、幻冬舎の社長にも断りを入れず、
ゲリラでおこなった。

『えんとつ町のプペル』のヒットにより、あらゆる企画が通りやすくなった。
とりわけ、『えんとつ町のプペル』の方法論で作られる作品に関して周囲は
イケイケドンドンな雰囲気だ。

もはや超分業制で作る絵本に異を唱える人はいないし、
無料公開の成功を知っているから、今度は社長に許可を取りにいっても
「GO」が出てしまうだろう。
さすがに、もう「無料公開は良くない!」と叫ぶ輩も出てこないだろう。

冒頭でも言ったが、全員がOKを出す表現が面白いわけがなくて、
このままやると緩やかな下降線を辿ることは明白だ。
次回作『チックタック 〜約束の時計台〜』の出版に対しては、全員がOKを出した。

イイ気になって作っていたのだけれど、あまりにも周りが求めるから、
だんだんと危険な臭いがしてきて、『チックタック 〜約束の時計台〜』は
次々回作に回す決断をし、『チックタック 〜約束の時計台〜』の前に、
ある人は怒り、ある人はガッカリしてしまうような作品を挟むことにした。

どこかで聞いたことのあるようなタイトルの絵本。
『しるし書店』というタイトルです。お楽しみに。