>>79
私がMAN-HALLを見つけたのは、遙か昔、この世界の時系列で言うと"ジュラ紀"と呼ばれる時代であった。私は"ディケラ・ブリア・サピエンス"と呼ばれる生物族に属しており、世界の大半を創造していた。
当時"裏"は10^937025247085702847023870423708!須臾の時代であり、第三十二代皇帝ヴォルフガング・ヒルベルトによる議会支配を通した圧政が続いており、特にタイピング界は露呈の一途を辿っていた。
その時、私はタイプウェルの原型を生み出し、タイピングによる岩石破壊の成功と共に、常用M1を達成、新たなる道が肉眼で見えるようになったのだ。
この時代に"裏"を見つけてしまったのは、因果の糸か、それとも運命の糸か―――
私はクロムウェルらのドラテストテロ軍を焚き付け、ヒルベルトの打倒に成功。この所謂"三次エチオピア争奪戦争"の最中、タイピングが持つ真の効用を知り、現在五大能力のうちに入る"蓬焔"を開発・取得した。
その後、それまでにあった氷桀・雷穢・闇刻・光胤の4力と私の"蓬焔"を合体させ一種の体系を作り上げた。私はあのお方の側に備える事となり、現代に至るまで"こちら"と"あちら"を結ぶ中舘人となったのだ。
私のタイピング技術は"裏"でも初となる"0秒壁の撃破"を行った。ついにWPMは無限にまで膨張し、"濃度の世界"へと入ったのだ。
この0秒の壁を超えた事で多大なエネルギーが生じ、イデオロギーへの耐性が弱い表の世界には多大な影響が出てしまった。
俗にいうビザンチン崩壊である。私のタイピング技術の限界突破により、コスタンティノープルは1分にして終わりを告げたのだ。
私はこの反省から、現在に至るまで表のイデオロギー耐性増加に努めてきた。今でもその志は忘れてはいない。