11/19(日) 7:33配信

あなたの静岡新聞

 15日に死去した創価学会名誉会長の池田大作氏は富士宮市に多額の寄付をした功績が評価され、1975年に名誉市民の第1号となった。池田氏の寄付によって創設された池田教育基金は、
当時の人口増加で手狭になる学校の建設費などに充てられた。市民文化会館の建設にも浄財を寄せたほか、国天然記念物の万野風穴の一帯を公園に整備して市に譲渡した。

 富士宮市で当時、法規担当として基金の条例制定などに携わった芦沢英治前副市長(73)は「オイルショックなど激動の時代。
市の財政が低迷する中、寄付は喫緊の課題だった教育事業に大きな役割を果たした」と振り返った。須藤秀忠市長は訃報を受け、出張中のスペインから「追悼の意をささげます」とコメントした。

 世界各国を旅した池田氏は各地の風景や町並みを写真に収め、静岡県内でも「自然との対話」と題した作品展をたびたび開催した。ヒマラヤ山脈、アンデス山脈など壮大な自然の美しさを表現したほか、
人々の営みなどをモチーフにした写真には世界平和への願いが込められていた。1985年には「創価学会静岡青年 平和文化祭」が開催された静岡市を訪れている。

 文字・活字文化の振興にも貢献したとして、2018年には県書店商業組合から感謝状が贈られた。翌年には富士市で「絵本とわたしの物語展」も開催。
本紙への寄稿では「読書県」の実現に取り組む本県をたたえ、「『太陽の静岡』の愛する『太陽の子』たちが、本展を通して、『太陽の笑顔』をいやまして明るく朗らかに輝かせてくれれば、これほどの喜びはありません」とつづっている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7fb957b0d131ea30eecd4a0ebacc89c497ab96a1

最終更新:11/19(日) 7:33
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