原田達矢 大野宏

2023/2/7 10:15

 5日に投開票された舞鶴市長選挙で、府内で初めて、維新の会府総支部(京都維新の会)が単独推薦した市長が誕生した。
自民党と公明党の推薦を受けて4選を目指した現職ら3人の候補者を破った当選に、今春の統一地方選への影響は避けられないと、市内外に衝撃が走っている。

 初当選したのは、新顔で元市議の鴨田秋津氏(41)。「明るい希望のある舞鶴を取り戻したい、という声を結集した結果だ」。当選を決めた鴨田氏は5日夜、集まった支援者らを前にこう語った。

 選挙期間中、子ども医療費の無料化拡大など次世代への投資を訴える鴨田氏の周りには同年代や子ども連れなど、若い世代が多く集まった。
鴨田氏はここ10年間で子どもの数は減り、人口減少が加速しているとして、「今こそ子どもへの投資が必要。市民一人ひとりの思いを実現できる街にしたい」と、
子育て施策や市長報酬の3割カットなど身を切る改革を中心に訴え、3期続く市政に閉塞(へいそく)感を抱き、変化を求める有権者の受け皿になっていった。
時には聞いていた人から、「お前しかいない、頑張れ」という声と拍手が起こることも。連日開催した集会は、100人規模の会場がほぼ満席になった。

 推薦する京都維新の会は、代表の堀場幸子衆院議員が「身を切る改革で、医療費や給食費にあてる。市長が変われば変わる」と演説。「大阪」という言葉を前面に出さず維新の改革姿勢をアピール。
大阪府の吉村洋文知事ら党幹部は、応援に入らなかった。堀場氏は、「市長選は人柄。後援会を中心に人柄を伝え、応援議員が今の政治を変えると訴え、組織全体でまとまったから勝てた」。

https://www.asahi.com/sp/articles/ASR267L00R26PLZB001.html
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