2023年1月27日 特集記事

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徳島県の政界が大きく揺れている。
ことし4月9日の徳島県知事選挙に向けて、自民党の国会議員が相次いで立候補を表明。
一方、5期目の現職は態度を明らかにしていない。
激しさを増す駆け引き。そして保守陣営の分裂に次ぐ分裂。
混迷極まる情勢の背景に迫った。
(有水崇 安藤麻那 花岡伸行 桜田拓哉)





“保守分裂”

「後藤田も三木も出る。県政がぐちゃぐちゃで、もう1つにはまとまらない」
去年10月、徳島県知事選挙に向けた水面下の動きが本格化する中で、ある自民党関係者がそう口にした。

自民党の後藤田正純(53)と三木亨(55)。
徳島県出身の国会議員で共闘関係を築いてきた2人がたもとを分かつことを予見していた。

その1か月後の11月、予見は現実となった。
参議院議員の三木が、NHKの取材に立候補を明言。
翌月、記者会見を開き、正式に立候補を表明した。

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三木は県議会議員出身で、父の申三は徳島県知事を3期務めた。
「今の徳島は県民の力を十分引き出せていないのが現状で、以前より大きく活気が失われている。これまでの経験、知見、培った人脈を生かして、県や県議会、そして 何よりも県民の皆さんとワンチームとなって徳島に活気を取り戻したい」

国とのパイプを生かして経済対策を進めると訴えた三木は県議会との関係を「ワンチーム」と強調した。

そして、後藤田も12月に立候補の意向を固める。
年明けの1月に、8期目となっていた衆議院議員を辞職し、翌日の記者会見で知事選への立候補を正式に表明した。

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「22年培ってきた経験、人脈、そのすべてを私のルーツである徳島県にささげたい。県政を刷新するのが大きなテーマだ。地方の衰退は危機的状況にある。
徳島の魅力を最大化し全国に注目される県、県民に開かれた県政にしていきたい」

政党には推薦を求めず、政策本位で県議会と緊張感ある議論をしたいという後藤田。観光の振興や中心市街地の活性化などを訴えた会見は実に3時間に及んだ。





かつては共闘していた後藤田と三木
https://www.nhk.or.jp/politics/articles/feature/94868.html