大阪市を廃止し、4特別区を設置する「大阪都構想」を巡り、大阪市議会の建設港湾委員会で24日、都構想が実現した場合の危機管理体制について質疑があり、自民党の多賀谷俊史市議が具体的な防災計画などが検討されていないことに対し、「大阪市民の生命を守るという視点のもとに組まれていない」と憤った。

 多賀谷市議は、市町村の地域防災計画について「(特別区を設置する)2025年になってから各特別区が作成するのは不安。1500人もの職員が大阪府に移管されるが、災害時に必要となる職員は四つに分けることで増える可能性がある。課題を検討してきたのか」とただした。

 市の担当者は「(特別区設置)準備期間中に具体的な体制や役割分担を検討し、各特別区の計画に反映させる」と答弁。高潮や津波対策として重要な防潮扉の閉鎖についても、「現行と同様の対応が可能となるよう、準備期間中に検討することとなる」と述べるにとどめた。

 特別区移行後の危機管理体制について、高橋徹副市長は「広域行政を担う大阪府と各特別区の役割分担の整理、各特別区間の応援体制の構築など具体的な検討が必要。特別区への移行が確定した際には、私の責任の下、防災上の空白が生じないよう検討を進める」とした。

 多賀谷市議は「住民の生命・財産を守るという視点のもとに(都構想の制度が)組まれていない。特別区にしっかりとした人員と財源があって、なおかつ府が責任を果たしてくれるのか」と疑問を呈した。


大阪日日新聞 2020年9月26日
https://www.nnn.co.jp/dainichi/news/200926/20200926032.html