2020年6月26日 14時53分

学生と本の街、東京 神田で50年以上にわたってカレーを提供してきた老舗洋食店が26日、最後の営業日を迎え、閉店を惜しむ多くの客が訪れています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200626/K10012485071_2006261446_2006261453_01_03.jpg

東京 千代田区の神田神保町にある洋食店「キッチン南海」は昭和35年に創業し、学生や古書店を訪れる人などに親しまれてきましたが、店が入るビルの老朽化のため26日で閉店することになりました。

26日は、午前11時15分の開店前から100人以上の客が列をつくり、店の看板やメニューを写真に収めるなどしていました。

そして、小麦粉とカレー粉を時間をかけてばい煎した黒っぽいルーを使った名物のカツカレーなどを注文し、閉店を惜しむように味わっていました。

千葉県から家族で訪れた40代の会社員の男性は「専門学校に通っていたころ、何度も足を運んだ思い出の店です。閉店になると聞いて家族を連れて久しぶりにきました。なくなってしまうのはさみしいです」と話していました。

創業者の南山茂社長(90)は「学生がマージャンをやりながらカレーを食べていた時代を思い出します。お客さんには感謝の気持ちしかありません」と話していました。

26日の営業は、通常どおり、午後7時半まで行われ、来月にはのれん分けした店が近くに開店するということです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200626/k10012485071000.html