2019/12/22 23:56
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191222-00000011-kitanihon-l16

37年前、海流調査のため富山湾に流された瓶が氷見市柳田の海岸近くで見つかり、22日、持ち主の男性に返された。
当時小学生だった男性は現在49歳。「まるでタイムカプセルのよう」と喜んだ。
見つけたのは長年、地元で海岸清掃を行っている浜下武雄さん(80)=氷見市島尾。
10月の台風19号で打ち上げられた流木やごみをこつこつ片付けており、17日に海岸線から約40メートルの松林で、
ごみに埋もれているのに気付いた。

瓶には筒状に丸めた往復はがきが入っていた。
「ぼくは富山湾の海流を調べるために昭和57年7月18日に航海中の船上からこの海流瓶を流しました」と書いてあり、
返信先の住所と名前が記されていた。
現在はその住所に該当者がおらず、浜下さんは人づてに持ち主を捜し22日、発見場所に案内した。
持ち主は富山市新庄北町の銀行員、山崎徳興さん。
瓶のことを覚えてはいなかったが、はがきの文字を見て自分のものと確信した。
当時は富山市五番町小学校(現中央小)6年生で、学校行事で流したと推測。
「昭和から平成、令和と時代が移る中で見つけてもらえ、感慨深い。大切にしたい」と話した。

浜下さんは昭和50年代から平成にかけ、県少年海洋教室などで放流された「海流封筒」を130枚以上見つけ、届けてきた。
今回の発見について「こんなに長い年月、瓶が割れなかったのは奇跡。ごみの中にはどんな宝物があるか分からない」と話し、
「海岸がきれいになるので、ぜひ回収に協力してほしい」とボランティア活動の広がりを期待した。

富山湾を漂流し37年ぶりに戻った瓶と往復はがきを手に笑顔の山崎さん(右)と、見つけたときの様子を語る浜下さん
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富山湾を37年間漂流していたとみられる瓶と中に入っていた往復はがき
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