JA岡山を除く岡山県内8JAが2020年4月の合併を検討していることが3日、分かった。組織の効率化を図り、経営基盤を強化するのが狙い。合併後の正組合員数は10万人を超える見通しで、全国農業協同組合中央会(東京)によると全国最大規模という。

 8JAは岡山東、岡山西、倉敷かさや、びほく、あしん、まにわ、つやま、勝英。来年1月17日に予備契約を締結し、同2月に各JAの臨時総会で正式に合併承認案を議決する。

 新JAの本店は岡山西(倉敷市玉島八島)に置き、総務や監査などの管理部門を県農業会館(岡山市北区磨屋町)に配置する。各JAの本店は統括本部として残し、支店も当面は維持。現在8JAで計約240人いる役員は75人まで減らし、将来的には支店や農業施設の統廃合も進める方針。新JAの名称は今後決める。

 地域農協は高齢化や担い手不足などで経営環境が厳しくなる中、合併による「1県1JA」の動きが全国に広がっている。香川、島根、奈良、沖縄の4県が1JA化しており、19年には山口も統合する予定。

 岡山では1994年に91あった地域農協が九つに再編された。県内JAは2015年の県JA大会で1JA化方針を決めたが、今年に入ってJA岡山(岡山市)が合併協議から離脱。残る8JAで手続きを進めることになり、一部JAでは組合員への説明も始めた。

 JA岡山中央会の青江伯夫会長は「1県1JAが最終目標であることには変わりはない」と話している。

 一方、JA岡山は「当組合において検討した結果、このたびの合併は時期尚早であると判断した」と文書で回答した。
(2018年12月04日 08時00分 更新)
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