宇文小(里村徹校長、9人)のグラウンドの一角にあり、
枝ぶりの形から児童が「ハートの木」と呼んで親しんできたウンリュウヤナギが、
腐食による倒木の恐れがあるとして8月末に伐採された。

児童は地域住民とともに「ハートの木とのお別れ会」を開き、
学校の象徴だった老木への感謝と別れの言葉をかけた。

ハートの木は高さ19メートル、周囲3メートル。
樹齢95年〜140年とされ、1920年(大正9年)の開校当時からあった可能性がある。
昨年、樹木医の診断で、老朽化のため腐食の進行が分かり、
町教委は児童の安全確保のため伐採を決めた。

宇文小は4月から、児童に伐採をどう思うかを聞くと、「寂しい」「悲しい」との声が上がった。
お別れ会は児童のアイデアを基に企画。
8月31日に児童と保護者、教職員、地域住民計約30人が集まり、
9人の児童が1人ずつ「お別れメッセージ」を読み上げた。

「本当にハートの形に見えて、大きくてりっぱな木だなあと思ったよ」(4年・柿本元輝君)
「何かうまくいかない時に見ると笑顔になりました。長い年月おつかれさまでした」(6年・深尾涼里さん)

児童は「そびえる木立ち 学びやに いつも歌声聞こえます」と歌詞にある校歌を歌い、
幹に抱きついて別れを告げた。
目に涙をためる子もいたという。

里村校長は
「20年前も宇文小に勤めたことがあり、思い入れもあって切りたくなかった。
 木を切って終わりではなく、次の時代につなげたい」と話す。

写真:宇文小を長く見守ってきた「ハートの木」
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写真:伐採後の切り株を見つめる児童たち
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以下ソース:北海道新聞 09/15 05:00
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/132266