平成30(2018)年春で廃線となるJR三江線(島根県江津市−広島県三次市)が42年前、
全線開通した記念日に当たる31日、島根県川本町の石見川本駅で、当時をしのぶ写真展が開かれ、
出発する列車に地元の子供たちが手や旗を振り、観光客らを見送った。

同路線は、昭和50(1975)年8月31日に
浜原−口羽(島根県美郷町−邑南町)間が延伸開業し、全線開通した。
写真展は、全線開通当時の各駅や列車、
駅周辺のにぎわいぶりなどを撮影した30点が駅前広場に展示され、正午にスタートした。

午後0時18分に入線してきた三次発の列車は、
同駅で1時間27分間停車するため、乗客83人がいったん下車し、展示された写真を見たり、
駅前の「おもてなしサロン」に入ったり、駅周辺の飲食店で昼食を取ったりした。

青春18きっぷで列車旅を楽しんでいた広島県福山市の曽我直子さん(73)は
「廃線になると聞いたので乗ったら、たまたま記念日だったのでびっくり。
 車窓から風景を見ていると、秋にもまた乗りたくなりました」と話していた。

そして、午後1時45分の出発を前に三宅実町長が各車両に乗り込み、
「ご乗車いただき、川本町に来てくださり、ありがとうございます」と乗客にあいさつ。
ホームには地元の私立川本保育所の子供たちが並び、手作りの旗を手に乗客を見送った。
伊藤蓮桜ちゃん(5)は「なくなるのは、さみしい」と話していた。

町観光協会の大久保一則さん(30)は
「ささやかなおもてなしだが、
 鉄道がなくなってもまたこの町へ来てくれるきっかけになればうれしい」と話している。

写真:出発する列車に旗や手を振って見送る子供たち
http://www.sankei.com/images/news/170901/wst1709010021-p1.jpg
写真:全線開通当時の様子を写した写真に見入る観光客ら
http://www.sankei.com/images/news/170901/wst1709010021-p2.jpg

以下ソース:産経west 2017.9.1 08:20
http://www.sankei.com/west/news/170901/wst1709010021-n1.html