岐阜県中津川市加子母の大杉地蔵尊で、墓石をはうナメクジを供養する奇祭「なめくじ祭」が執り行われ、
大勢の住民らが墓石の前で手を合わせた。

同地蔵尊の境内には平安から鎌倉時代の高僧、文覚上人の墓が置かれている。
同上人は出家前、遠藤盛遠を名乗った武士で源頼朝らと親交があった。

盛遠は18歳の時、友人の妻の袈裟御前に横恋慕し、恋に狂った。
袈裟御前は7月9日夜に夫を1人で寝かせておくので首をはねてほしいと頼み、
盛遠は約束通り首をはねたが、正体は夫を助けるために身代わりになった袈裟御前だった。

盛遠は出家して苦難苦行を重ね、名を文覚と改めて加子母の地に眠る。
それ以降、旧暦7月9日の深夜になるとナメクジが墓石をはい上がるようになり、
住民らが袈裟御前の霊の化身とみて毎年供養を行っている。

この日は、住職らが墓石前で念仏を唱えて法要。
近隣住民ら約5千人が参拝に訪れ、家電などが当たるくじ引き「なめくじ」や盆踊り、軽食を楽しみながら、
墓石に手を合わせた。

写真:なめくじ祭で文覚上人の墓前で手を合わせる住民ら
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20170901/201709010834_30404.jpg

以下ソース:岐阜新聞 2017年09月01日08:34
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20170901/201709010834_30404.shtml