緑の体にギョロッとした大きな目。
上賀茂神社(京都市北区)に近い御薗橋801商店街のマスコットキャラクター「801(やおい)ちゃん」は少し不気味だ。
しかし、この姿が全国のファンを引きつけているといえば、見方も変わってくる?

有名なアニメに登場する場所が「聖地」化するのは珍しくないが、商店街はその逆パターン。
2005年に商店街が賀茂なすをイメージしてデザインし、公募で「801ちゃん」と名称が決まった。

ところが、その呼び名が主に男性同士の恋愛を描いた漫画を指す俗称だとして、インターネットを中心に批判の声が上がった。
指摘があるまで、商店街の役員らは意味を知らなかったという。

一時はお蔵入りも検討されたが、この話を知った漫画家の小島アジコ氏が作品化を商店街に打診。
801ちゃんをモチーフにした漫画「となりの801ちゃん」が誕生し、ドラマ化もされる大ヒットとなった。

いっときのブームは沈静化したが、商店街には今も801ちゃん目当てに府外から多くの人が訪れる。

商店街の池田明弘理事長補佐は
「全国の商店街からの視察も多いが、
 お蔵入りの危機から一転、人気者へと予想外の展開をたどったので、説明に苦労する」と苦笑する。

もともと商店街の「801」は約30年前、全長800メートルの商店街が「未来へ一歩進む」という意味で名付けられた。
801ちゃんはその願いに確実に貢献しているようだ。

写真:マスコットキャラクター「801ちゃん」の看板が掲げられている御薗橋801商店街
http://www.kyoto-np.co.jp/picture/2017/05/20170524152207mas.jpg

以下ソース:京都新聞 2017年05月24日 17時30分
http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20170524000090