>>571
(女性天皇の問題点)

女系天皇を認めずに、女性天皇を認めるには、女系天皇の出現を防ぐために、
女性天皇あるいは即位の可能性のある女性皇族(愛子内親王など)に次の条件のどれかを
受け入れてもらわなければならない。

(1)結婚せずに生涯独身でいる
(2)結婚相手を男性皇族(悠仁親王)か旧宮家の男系男子に限定する
(3)一般人男性と結婚した場合は、子供が生まれても皇族とは認めず、皇位継承権を与えない

かつて女性天皇が存在した古代や江戸時代ならともかく、現代社会で、本人の意思を無視して、
上記のような条件を女性天皇や女性皇族に強要することが可能だろうか?まず無理だろう。

かといって、上記のような条件なしに女性天皇を認めると、女性天皇や女性皇族が
皇室とは全く関係ない一般人男性と結婚して子供ができた場合、なし崩し的に女系天皇が
容認される可能性が極めて高い。つまり、現代社会においては、いったん女性天皇を認めれば
自動的に女系天皇も認める他なく、女系天皇を認めずに女性天皇だけ認めるという方法は事実上不可能なのだ。

結局、上記のような条件を女性天皇や女性皇族に強要することができないならば、
女系天皇の出現という問題の発生を事前に防ぐために、最初から女性天皇は認めないほうが賢明ということになる。

逆に言えば、古代や江戸時代など近代以前に女性天皇が存在できたのは、女性の人権といた概念がほとんどなく、
現代の感覚では極めて理不尽な条件を女性天皇や女性皇族に強要することが可能な時代だったから。

実際に、明治維新後の旧憲法・旧皇室典範の制定作業の過程で起草されたいくつかの草案には、
歴史的な事例に鑑み、女性天皇を容認したものもありましたが、近代国家において、
上記のような婚姻に関する条件を女性天皇や女性皇族に押し付けるのは倫理的に問題となり不可能ということから、
最終的に女性天皇は認められなくなった。zx