具体的にいこう。愛子・眞子・佳子といった内親王が、皇族以外の男と結婚しても皇族の身分は離れず、○○宮という称号を
名乗る。配偶者の男性は皇族になり、生まれた子どもには皇位継承権を与える・・・といった感じになるものと思う。

第一に、上記の内親王たちの意思である。民間人と結婚したのに引き続き皇族にとどまるということを望んでいるのかどうか。
「結婚したら鈴木愛子(小室眞子)としていち市民として暮らしたい」と考えているかもしれない。これを意に反して強制するのは
国家といえども許されないだろう。

次に、こちらのほうがより問題になると思われるのだが、内親王の配偶者となる男性の意思である。
内親王と結婚しようというくらいの男ならば、定職に就いているのはもちろん、それなりの地位や収入もあるはずである。
「将来は○○をしよう」「○○になりたい」という大志も抱いているはず。それらをすべて投げ打って皇室に入らなければならない。
で、皇室に入って何をするかといえば「公務」ということになるのだが、傍から見てやりがいのある仕事とは思えない。
すべて段取りが決まっており、流れに沿ってこなすだけ。仕事というより作業に近いだろう。一生懸命やったからといって報われる
という感じもしない。しかも天皇および皇族には定年がないので、体が動かなくなるまでこの「公務」は続く。

こうしたことを考えると、女性宮家を認めることにした場合、配偶者のなり手が現れないのではないかと思う。現れないのならば女性
宮家を創設しても意味がない。