【語ろう】HIDEちゃんラジオ【遊ぼう】
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戻ってきました───死の淵から。
ここからはご相談。
わかります。
わかりますが、ここは、ヤイヤイ言わずDTMについて話しましょう。
諸々(モロモロ)過去のことは、ウンコさながら水に流して…。
さっそくですが質問受け付けます!
DTMに関する疑問なり、この世界のフシギなり、なんでも聞いてください。
(暖かな空気、これだったのですね) 「そうですか」
HIDEチャンは受話器をそっと置いた────
現時点、カキコ確認できず────
わかります、わかったうえで一言
おはようございます! さあね、はい えー
はじまっていますよHIDEチャンラジオ
平日の昼から不穏な言葉のシャワーを浴びせかけるDTMエンスージアストのための専門チャンネル
この番組では、DTMに関する技術的な質問
新商品情報 セール情報などを幅広くお届けするとともに
皆様の心に違和感という名の32分音符をまばらに並べてまいります
さあー最初の質問者は、誰だーッ!(場内爆笑) 「あーそーぼ」
”HIDEチャンにいい!!!”
急激に響くはHIDEチャン脳内の声の主
”チャン、貴殿(アータ)はこれまで無数の鈴虫の声を無視してきました
それが刺さる刺さらないを問わず、「スン」と無視して参りましたね
それが今となって、あそぼ、お問い合わせ、語ろう、ボイチャしようなど!!!
などが!!!
バアン!!!───タロットの並べられたマホガニのテーブルは強く打突されフルめいた
「虫がよすぎて!!!!」
HIDEチャの守護アムステルリヒは渾身の力で地団駄を踏んだ
「虫がよすぎて!!!!」
アータ様の呼びかけにDTMの掲示板の人々──啓示の民──が答えうるとは到底(たふてひ)思えなくて
令和2年の夏
「おはようございます!!」
HIDE、この────! 「いいのであります」
宵空け、オボロに光る太陽系第2惑星を眺めてHIDEチャンは言う
そう、チャンは今まで、人に何を言われようと「スン」としてきた
その事に皆どれ程チリチリさせられてきたか───
意趣返し、あるいは───
筆者はいたたまれずに声をかける
「HIDEチャン、ここはじっくりとリスナーからのお便りがくるのを」
「いいのであります!」バアン!!
バアン!!バアン!!バアン!!
点滴のチューブが外れる
(皆、知っている──HIDEチャンは重病を患っていないばかりか、
これといった体調不良すらないと───)
チューブを自分で鼻に刺し戻し、そしてまた窓を見るHIDEチャン
”来るさ、そのうち” 気を引こうとして、あれこれ───
気を引こうとして、あれこれ───
ポエムだの、ちょこっとDTM機材だの!!
あれ程「スン」とあしらってきた衆に、今度は都合よく「あーそーぼー」かい!
マチコさん、通称”姐さん”がざっくばらんな赤髪をかき上げながら言う
HIDEチャンはここに来てドルガバが少々くらい流行っているからと
過去あれほど否定していたブランドだのに着おって!
さらっと羽織りおって!
────そこまで
HIDEチャンは右手を挙げて制する
論としては正しい、だが、時に言い過ぎてもならぬ
無き恩師、小比木氏の言葉である
「おはようございます!!」
DTMの話がしたげだ、姐御の目にチャンが初めてそう見て取れた ドルチェアンドガッバーナの香水つけた君がなんだとかかんだとか
DTMerはオーデコロンなどつけんよってに!!!
この世のニートで最もカラフルな男の生配信を見ながら、初老は悪態をついた
HIDEちゃん54歳
夕日の中、砂場で遊び疲れた昭和47年の春より
奇跡的に1歳も年を取っていない天国に一番近い惑星(ほし)の天使ことHIDEちゃん
DTMしてあそぼ!
あーそーぼ!
(いったん続く) HIDEチャン
はっきり言う────
もう、チャンのことを覚えている人がいない。わかる?─────
「わかる」──────
どれだけ総天然色の怪光線を発しても、発しえたとしても
ここにはチャンと遊んでくれる子は(もう)いないの
──────
パアア・・
瞬間、雲の隙間から陽光が差し込み、まぶしい輪が”二ポポ人形”を取り囲む
おかえりなさい──────
HIDEチャン、昇華────享年54歳
ディーティーエムサイレントキョシ
戒名、泥帝笑無音居士
長らくの応援、有難うございました
チャンの次回作にご期待ください
敬具 「どうしたら遊んでくれるの!!」
バアン!!!!
「終幕」と書かれた画面の下隅からHIDEちゃんが現れて
半笑いのHIDEチャンが現れて言う
ああ、こう。
こうしてざっくばらんなのだこの御子は────
「もう(笑)」
よし、遊んでやろう
斯くなるうえは──────
いいですか、皆さん (メガホンを手にして言う)
このHIDEチャンと遊ぶと、今ならいっとう楽しいお土産つき!
誰もが心に置き去りし残滴の────去ね─────
HIDEチャン、昇華────享年54歳
ディーティーエムサイレントキョシ
戒名、泥帝笑無音居士
長らくの応援、有難うございました
チャンの次回作にご期待ください
敬具 はい、えーね
3時台、HIDEチャンラヂオ第2部の「こんな面白さん見つけた」コーナーなわけですが
えーみなさんは如何お過ごしでしょうかーということで
HIDEチャンはね、最近は迷惑系ファッションユーチューバーと「あっち」で戦っております
「カラフル=オシャレ」の方程式がなりたってしまう(ならば)志茂田先生がインスタで1番ってことになってしまいますからね
そんなわけありませんよと
DTMでいうなら音色をいっぱい使えばOKという論理ですよ
暴論であります
安いフリーのプラグイン音源いっぱいならせばいいと
そんなこんなでこれからも「迷惑系〇〇」をHIDEチャン退治してゆくと
本人そう申しております
おはようございます!
おはようございます! >DTMでいうなら音色をいっぱい使えばOKという論理ですよ
論理 笑笑 理論と論理の違いも分からない無能がいるの?wここって
>「カラフル=オシャレ」の方程式がなりたってしまう(ならば)志茂田先生がインスタで1番ってことになってしまいますからね
>そんなわけありませんよと
>DTMでいうなら音色をいっぱい使えばOKという論理ですよ
この文脈で行けば理論が正解だぞwwwダッサ
23 名前:名無しサンプリング@48kHz 2020/10/13(火) 01:14:25.49 ID:j2tOaJmy
りろん【理論】
個々ばらばらの事柄を法則的・統一的に説明するため、また認識を発展させるために、筋道をつけて組み立てたもの。
「論理」・・・思考や議論を進めていく上での道筋。英語だと「logic(ロジック)」
「理論」・・・事実や現象を説明するための体系的な知識。英語だと「theory(セオリー)」
日本語の基礎からやり直してこいよwつーか、日本人じゃないのかな?www アホって全部説明しないとアホのまんまなんだな... 少し時間やるから>>14が正しいと思う理由を「論理的」に書いてみな
俺はマンコ弄ってるから カラフルを誤解してゐる─────
HIDEチャンがいつもえびす顔だと思ったら大間違いである
チャンはかつてインターネット上の動画アプリTiktokにおいてこう発言していたことがある
DTM板はいくら荒らされても構わぬ
だがファ板という拠点を荒らされれば、タワーディフェンスを展開するほかない
その予告通りに、チャンによる言葉のセントリーガンが一斉に火を放ったのである
一体のデブに向かって
───この橋わたるべからず
Don't cross the styx ──the dark river of acheron───
着弾!
うれしい報告がHIDEチャンのもとに相次いだ
続く
おはようございます! >>16
>DTMでいうなら音色をいっぱい使えばOKという論理ですよ
>「論理」・・・思考や議論を進めていく上での道筋。英語だと「logic(ロジック)」
>「理論」・・・事実や現象を説明するための体系的な知識。英語だと「theory(セオリー)」
うん、なら論理であってね? つーか、書けないなら説明してやる義理もないんでな最低限の礼儀くらいわきまえろよな?
>>17
いちいち出てこなくていいよ、お前は蚊帳の外なんだから 理論はセオリー、ヒントは前後の文脈、方程式って単語、後文に暴論って単語もあるよな?
>DTMでいうならば
as
まだ分からないか? 全部説明するのスンゲーだるいんだが、もういいかな?
これ以降ごちゃごちゃ言っても返信しないよ?スレ事またアボーンするし 初老DTMerとの戦いを終えたHIDEチャンは
休む間もなく、お茶を飲む間もなく
迷惑系ファッションユーチューバーと戦っていた
現状、HIDEチャンらしからぬ「ノーポエム」で
チャンは、まだデブに気づかれていないと確信していた
「紐づけ」を断っているのである
「リンクのスパム投稿はおやめください」そのジェントルなカキコの向こうに
飽きて着なくなったフェイスコネクションのセットジャージをパジャマ代わりに
あかない窓辺にすわったヒーちゃんがいるとは思いもよらないだろう
『マトリョシカの中が、いつもマトリョシカだとは限らない』
───ミハイル・ドストレフスキー
おはようございます
夜明けのティーブレイカーHIDEチャンです >>20
「暴論」の対義語は「正論」つまり「論理」だぞ?大丈夫か? もっと分かりやすく書くと、「DTMでいうなら音色をいっぱい使えばOK」というセオリー
それが正しい正しくないかは別問題、文脈上は括弧内がセオリー扱い
ok? 論理的に思考するとは、理論、つまりtheoryを産み出すための筋道のたった考え方
文章内において、既にセオリーが出てるんだから
そのあとの暴論ってあるよな?セオリー(できあがった式)に対してあり得ない暴挙だと書いてるわけ、読解ok? >>25
「こんなの暴論です」って結論付けてるんだから対象となる前文は「正論もしくは暴論のどちらか」
について書かれている。つまり論理なわけで自分が勝手にセオリーに置き換えちゃっただけでは? はい、えーね
HIDEチャンラジオ第2部終了
つづいて15分の休憩をはさんで第3部モーニング編に入ります
チャンネルはそのまま
US NIKEの抽選に向けたbotの設定もそのままでお願いします
〜CM〜
究極の音質を実現した、プロのためのスピーカー
澄み渡る高音域に、オーケストラの息吹を再現する低音
匠の技がここに ──EDIROL STEREO SPEAKER MA-7 はい、えーね
具体論つまり具体的な論理を(かなり)苦手とするHIDEチャンことチャンヒーなわけですが
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/fashion/1602311385/
失楽園で撃墜されるべきはおよそ2名なのであります
モブ(一般の敵)とエネミー(射的の的)くらいは区別しておけと一般に解されているわけで───
猫舌のチャンがいっとう熱くした鉄観音をすすりながら
政府対学術研究会の泥沼バトルよろしく、的に対して無慈悲なハートの矢を撃ち続けるのです
落ちている間もです
しかも、ポエ禁
これでは「誰が誰だか」わかりませんね───
チャンおそるべし
そして、戦いの場は国境の外から中へと移行する
こんばんわ! HIDEチャンいわく「土遁の術」
それは先頭に立って対象に”的”に矢を射つつ、進行方向を予測してビシを巻く
それでいてメガフォーンを握ってほめてみせたり、共闘するフリしたり
スパチャで1500円を送金してみせたりするのです
ですが目的は一貫しています
対象の決定的な破壊────
チャンは、そうした戦術にたけており、
防御面においては「ジェリコの壁」と評されるほど屈強な理屈(Excuse)を装備しているのです
チャンはこれをDTM板から逃したことについて責任を感じてゐる────
東工大名誉教授、全日本学術研究界理事 唐木田教授はひとりごちた
つづく まだこのジジイいるのかよ
板違いを繰り返す認知症ジジイ
たとえれば、小便器にむりやりウンコするようなマネしかできない認知症ガイジ
いい加減クビ吊って死にな 久々に見たら伸びていたのでひとつ
HIDEっちゅうのは自分のミスが徹底的に許せない神経質ボーイ
まず、文章慣れした人間が読んだとき「論理」の表現はおかしい
次に「〜という 」説明するまでもないが前文との等号的表現
論理とは考え方、しかし前文は考え方として読むには無理がある、これはむしろ法則、決まり事的な表現でありこの場合は理論が適切な配置
文章に相当な自信がおありなようだが、理論と論理の誤りは非常に痛いんです
また過去に自演バレしたのをお忘れか?
今回はIDかぶりはしていないようだが、大方pcと携帯の二回線と思われる
一見年寄り風の文章に見えるが、ID:ZOw6PVziのような未熟な子供っぽさこそが本質なのかもそれない 最近はほとんど君に興味はないんですよ、今私は君よりももっと面白いやつと戦っている、ここでまだポエムを垂れ流しているのは相手をされなくなった悔しさと、過去の敗北、音楽的にも到底かなわない人々、これらがブレンドされて発酵し始めている証拠、君もまた執念深く、死ぬまでここで精神を削られる日々を繰り返すだろう。
理由は簡単、音楽を作れないから
私はね、音楽を作れる相手とサウンドバトルをしている最中なんです よろしいか?分かったら沼に帰りなさい、ここは君が来るような場所ではないんです
あなたの為なんですよ HIDEチャンの「ほくほくえびす顔」が画面ごしに───
皆様のいっとう安いLGのパソコンモニターこしに浮かび上がってくる
チャンの願いは何であったか
「あーそーぼ」
チャンが恐れ、開かない窓辺で小さな肩をもっと小さくして震えていた
その理由(ワケ)は何であったか
「だーれもいないの。」
バッ!!!
野間利枝子(56)はソファの上にあるミシュランドールを思わず抱きしめた
HIDEチャンここにいないから───ここにいないから、代わりに
そして数年の歳月を経て、チャンの「声」に呼応する数名がぽつぽつ、ぽつぽつと現れはじめていた
HIDEは彼らを「はじまりの民(モブ)」と呼んだ
終わりなき旅路の、最初のスクリーンを飾る茶色いベストを着た村人たちである
続く 異常観測された太陽コロナにより生命エネルギーを失いかけていたHIDEチャン
一時は死んだ、灰になった
肉体は消滅したが心は物見の丘に残った など
諸説ささやかれたチャンだが
今こうして音のないラジオを再開している
ぽつり、ぽつりとリスナー(モブ)が集結し始めている
HIDEチャンは一度だけ、NPOに連れられてミシュラン掲載のラーメン店を訪問したことがある
タイヤのお化けに会えると思っていたチャンは気を落とし
──いや仮にタイヤのお化けがいたらいたでイヤイヤして泣くのだろうが───
こともあろうに1口も食べず店を出てしまう
流石に、客による”ゼロ回答”は店舗史上初だったであろう
チャンよ──終わりなき旅路の、最初のスクリーンに戻ってきよりよって───
続く DTM板に全然関係ないこと書いて、
自己顕示欲が満たされるんだから、ガイジジジイだよな 音楽業界のエリザベスバソリー(エリザベート・バートリー)の異名を誇ったHIDEチャン
その伝票さばきは尋常でなく高速だったという
だが決められた1つの作業しかできなかった
「具体的に音楽のどの業界なのか?」という問いには最後まで答えることがなかったHIDEチャン
しかし、ミシュラン店に月に1〜2回行けるほどには稼いでいた伝えられる
とはいえ
そのどれもでお肉をちゃんと食べなかったのだとしたら───
これほどの無礼があるだろうか
HIDEチャンのいまいましさを挙げれば枚挙にいとまがない
当時の東芝EMIチャネルレコード販売部営業第2課の石庭課長は憤る
豆娘のように華奢に細りくさって!
音楽に関係のないこと書き記しくさって───承認欲求満たしよって───
ドオン!ドオン!
自らの回顧によって大脳辺縁系を刺激されたのか、モニターを両手でつかみ、膝を机にたたきつけ、椅子をガタガタさせた
だがそもそも論として、このHIDEという男が本当に業界にいたのかどうか定かではない
林真須美に抱かれた赤子のようなこの男に、とても、ビジネスパーソンがつとまるとは思えない
つづく 余談だが、HIDEチャンはカレーが苦手である
野菜のスープカレーですら、えづいてしまう
ハイパーヴィーガンであるチャンが食べないものをここで整理したい
(食べない)
肉、魚介類、乳製品、芋類(デンプン系全部だめ)、ナッツ類
(食べる)
青野菜、海藻(すごく食べる)、きくらげ、山菜、マクロビの実(雑穀)
(時による)
米
───このような御子はミシュランのタイヤのお化けが現れて
だーれもいないところに連れ去られてしまう
HIDEチャンは涙ぐんだ
もの言わぬMIDI88鍵盤が冬のおとずれを静かに示唆しているようだった───
つづく HIDEチャン「あーそーぼーよ あーそーぼーよ」
主婦達 「何してあそぼー? 何してあそぼー?」 (HIDEチャン驚いた顔、そして嬉しそうな顔)
主婦達 「DTMで DTMで」
HIDE+主婦 「HIDEチャン HIDEチャン」
HIDEチャン「あーそーぼーよ あーそーぼーよ」
労働者 「何してあそぼー? 何してあそぼー?」 (HIDEチャン驚いた顔、そして嬉しそうな顔)
労働者 「DTMで DTMで」
H+労働者 「HIDEチャン HIDEチャン」
HIDEチャン「あーそーぼーよ あーそーぼーよ」
LAラッパー「何してあそぼー? 何してあそぼー?」 (HIDEチャン少し困った顔、うつむきながら)
LAラッパー 「DTMで DTMで」
HIDE+LAラッパー 「HIDEチャン HIDEチャン」 (左右にゆれながら)
COMPACT
※JASRAC 出 J-1100332257 DISK 昭和63年以降、一度も職についていないHIDEチャン
音楽業界などというのは本人がカラオケ打ち込みMIDIをやったことがあるというだけで
実際は、障害年金2級の生涯保持者であった
このN仮説を提唱するのは、日本学術会議でアライアンスパートナー・テクニカルエバンジェリストを務める
国立浅草芸術大学の海賀義武助教授(29)。女系天皇賛成論者である。
「そも、チャンは───」全身フェンディで化粧をまとった義武氏は言う
民家の2階に住んでおり、「頭痛」を理由に54歳にして職歴はなく、
音楽業界はおろかコンビニ業界での業務経験すらない
驚愕の事実
「空かない窓辺」などというからさぞ高層階にお住まいなのかと思えば
単に茶色いカーテンが”外側から”かけられているため日差しを見ることがないのだ
ネット上では、誰もが自己の理想の姿をエクスプレスできる
「なにが、あそぼーだ」
サテライトサタデーの開設をみて梶川(39)は胸がスンとした思いがした
同じ、みな同じ
ミスター射精ことハッシャ氏(54)も、色彩の暴力者ことカラフルキッド(超人強度65万)も
ベートーヴェン枢機卿が野村義男の姿を仮て転生したとされる令和の天才キーボーディスト(通院中)も
みな同じなのである
梶川はフーッ、と息をついた
ひとつの時代が終わりを告げたのである
片付いた───これで全てが
つづく ひとつ整理しておくと、お前の攻撃対象は3つ
「俺」 ここにいる実名御三家プラス DTM板全体
自らの手を汚さずに効率的に処理する方法は同士討ち
匿名という場所において「仄めかし」は実に効果的、ひょっとしてあいつではないか?・・・
「俺」に成りすまして御三家を叩いているように見せかける、一番怖いのは低層の怒り
精神の波動は実に凄まじい、あっという間にエーテルのフラスコが満タンになる
しかし、まんまと同士討ちに成功した、かのように思えてもお前の攻撃対象は3つ
同士討ち最大の弱点は「蟲毒」最後に最も強い毒をもった生き物が残る
それがお前の喉元に噛みついたら・・・
HIDEというミーム、存在するのかしないのか
お前自身もぶれていたから途中で死んだことにもしてしまった
目障りな奴らが活動停止するまでしつこくしつこく精神攻撃を仕掛けよう、そんな数年間
しかし同時に君は自分の貴重な時間も削ってしまった お前が「俺」を攻撃しようと転じた時、苦労してしかけた同士討ちの効果が無に帰してしまう
HIDEは怒りの天秤を持て余す、今日はこっち、明日はあっち、みんなが憎い
じゃぁお前は何なんだ?誰なんだ?ところどころで思わずお漏らしてしまったワードがある
誰かにしか伝えてないワードというものがある
そしてお前はやはり何者にもなれないやつ、そして音楽もできない、できたとしても自動作曲の延長
サンプルの貼り付け程度、ギターもそこそこ「趣味の範囲」でやっていたが当然金を取れる次元じゃない
おおよその目途がついてしまった しかし───出てくるネタも同じ繰り返しや焼き回しでオーディエンスも飽きてきてしまった
長年ここに居座り獲得した感で「相手にされなくなったな」と感じ始めてしまった
悲しいかなその直感は正しい、次の手を考えなくてはいけない
武器持たぬ男の戦い
頭の中でとぐろを巻く蛇、死ぬまで気が晴れることはない
理由は簡単、君にはそれができないから
バカにしていた最底辺だと思っていた御三家にも相手にされなくなった、彼らは見切ってしまったんだよ
彼らを攻撃しているのが「俺」ではないと気が付いてしまった HIDEは実態を持たないミーム
ここにきてそれが仇になってしまった
君は誰かに成りすましたり、偉い、才能ある誰かではないか?と思い込ませない限り攻撃力はゼロ 俺はお前じゃない、自演とするには無理のある文体
人間は思ってるほど器用にいくつもの人格を同居させることは出来ない
ジキルとハイド、常に精神病院にいるような人間になら可能なのかもしれないが 10年後が楽しみだ、お前が発狂せずに生きていればの話が
ポエムが途絶えた時は、お前の敗北と死を想像する
そして花のひとつでも手向けてやろうと思う そもそも御三家を含めて特に罪状があるわけでもないからな、「精神と時の部屋」に籠り始めた人もいるだろうし
新しいレーベルでやり始める人もいるだろうし
音楽は捨てる必要もない、あとで戻ってきてリビルドする手もある
これだけインターネットが普及した世界でサーバーが飛んでデータが全部消えるって事はまずないと思うけどな
できないやつってのはソレが残ってる限りチリチリする、超えない限りハードルになって残ってしまう
曲っていうのがモノイワヌ最強のマウントの道具なんだろうな、置いた本人はさほどの労力も必要としない
せいぜい制作に費やした数時間程度だろう
できないやつは顔を真っ赤にして頼むから消してくれとPCモニターをガタガタとゆらす(爆笑)
その前では万を超えるウンコポエムも一瞬で消し飛ぶだろうけどね >>42
こいつまだ粘着してるのかwキッショイやつだなw 「ほむ、ほむ」────
ある日、HIDEチャンはパソコンデスクに前のめりになっていた
新幹線の図鑑でも見てるのかな、糸川(34)はそう思ったが画面にはテキストがびっしりと表示されていた
(あれ?HIDEチャン字が読めるの?)───糸川は訝しく思った、と後に回述する
パソコン・モニターを無言で凝視しつづけるHIDEチャン
その顔はいっとう強張(こわば)り、まるで税務署からの通知でも受けたかのように白ばんでいた
いつもなら糸川(ら)が入室するとすぐにアイスかフレール・ジャックの御唄をせがむのに
「なんだ、この」──
男性の声がした
誰の?
エッ、HIDEチャンの?
バン、HIDEチャンは達磨のような目をして振り返り、ほんの数ミリセコンドののち
えびす顔になり、糸川にこう言ったという
「あーそーぼ」
新章メトロポリスダウン 第一話 〜エルダーズ・オピニオン〜
続く こいつの語彙の拾い方や絡みって半グレマルチなんだよなぁ、そっちのプロ臭がするわw音楽できないのも納得だわ >>52
俺も詐欺系の仕事やってると思う。どっちかっていうと裏方で。
知能は高いけど人格は破綻してる。
金と時間はそこそこ余らせてるからブランド着てラッパーの真似みたいな事をやってる。 「あの子はきっと腹に刺し傷がある、それも2か所以上」 ───
マルヴィン・エイカーズの小説に登場するエディ青年(フォレストガンプのモデルとされる)は
いつもホクホクえびす顔だった
ソフトに言って知恵が遅れがちなところは確かにHIDEチャンに近い
支援団体の差し入れが来るとバーガーさん!バーガーさん!と言って喜んでかじりついた
だが、周囲は決して彼の知恵は遅れていない、むしろ狡猾───そう踏んでいた
マッドナルトのバーガーは見向きもせず、レンジを使用したすべての食事は”むずが”った
そのためスタッフはわざわざインネンナウトまで買いに行かされた
「腹に刺し傷がある」───真意は定かではない
だが、この手の類(たぐい)は、いざとなると「刺せ、刺せ」とチキンレースを仕掛ける傾向がある
とマルヴィン・エイカーズはあとがきで述べている
そのため、傷があるとすればスネや背中ではなく、腹に垂直にさされた痕であるはずなのだ───
新章メトロポリスダウン 第2話 〜謀略のセレナーデ〜 かつてHIDEチャンはBMIが低下しすぎて救急車で搬送されたことがある
その際に、異常な血中鉄分濃度が検出された
これは、ひじきやワカメを食べ過ぎていたためである
このままヘモグロビン濃度が上がると心身に深刻な影響を及ぼす
せめて穀物は食べるように───医師からの適切なアドバイスが飛んだ
だがチャンは芋類をどうしても食べれなかった
とにかく、のどが渇くというようにイヤイヤをしてお皿からはじいてしまうのである
周囲は対応に苦慮したが、ようやく落ち着いたのが「雑穀」である
雑穀は芋ほどもったりせず、米と比較してもアッサリである
以来、チャンの主食は「海藻とマクロビの実(雑穀)」に落ち着いた
平成も中盤にさしかかった頃のことである
つづく 救急車の車中、HIDEチャンは目をどんぐりのようにして「ぴーぽー!」と言った後に
顔面を蒼くしてうずくまったという
「あの局面ですらチャンぶる※とすれば、そこに作為があると疑うのが自然」
市民団体ポリスパトロールの代表石井憲(57)は述べる
HIDEチャンは鉄仮面とされる
常にビー玉のような瞳をして、簡単な単語のみを喋ることで
社会の責任当事者としての構成要件たる知性を見せずにきた
批判からできるだけ遠ざかるために───
「能ある鷹は爪を隠す、だが、焦れば焦るほど爪が、牙が、ジリジリと見え隠れする」
市民団体ポリスパトロールは、警察官を監視する日本で唯一の団体である
そのパトロール活動中に偶然見た光景は、HIDEチャンの欺瞞をあまりにも鮮明に浮き彫りにしていた
つづく 奇(く)しくも”食の大国”アメリカでも同様の事例が報告されていた
エディ青年である
エディはとてつもない肥満体であるが、食べ物を極めて厳格に選別していた
バーガーさん、バーガーさん──
ジェリービーンズのようなその目を輝かせてバーガーをせがむ割には
インネンナウト以外は受けつけず、目当てでないバーガーには目を背けてアー、アーイーとだけ言葉を発した
NPOの資料によると外食は最低でもシズラーと規定されていた
トニーローマにおいては、キングラックという日本未発売(2020年10月現在)SKUの特大リブを食した
奇しくもHIDEチャン同様ポエトリー系ラッパーであり、ラメ多めのジャージ等を好んだ
日・米という互いにムーとアトランティスほど離れた現代の大国に
「時同じくして同じエッセンスのミーム」が現れたことは特筆すべきことだ
───元ブルームバーグ首席編集者リチャード・キンベルはそう漏らしたという 「ここで、避けては通れない疑問がある」
日本学術会議のスポークスマン、片桐(47)がマイクに向かって言う
「なぜHIDEチャンは”カラフルなあやつ”をそこまで執拗にターゲティングするのか───」
片桐がそこまで話すと、記者の側にあえて座っている日本学術会議エバンジェリスト持田が顎を上に振りながら
”あやつではない、言え、具体名を言え”と指示した
片桐は躊躇した───
「ほのめかすな」──持田は明らかにそう言っている
「アヤツとはつまり、カラフル・アバンギャルダーなアヤツ、つまり具体名は避けさせていただくが、きっとお分かりだろうが」
片桐が続けると、持田は形相を変え、さらにアゴを突き出した
なぜ伏せるのか、なぜ言わないのか
あるいは言えないのか
会場を包むそうした記者たちの空気を片桐は肌で感じざるをえなかった
その中心に持田テクニカルエバンジェリストがいたのである
「───ッ」
片桐は歯をきしませた
具体的にそのデブの名を言うことの責任とリスクを一手に負わされている
このままでは、このままでは─────
(だが、言わなければ言わないで「なんとも官僚的な人物」と映ってしまう)
片桐の額に脂汗がにじみはじめた
記者の側にいる持田エバンジェリストこそが、
本来言うべきなのだ───アヤツ、つまりカラフル系迷惑ファッションユーチューバーの名を
つづく ごはんが ごはんが すっすむ君♪ ごはんが ごはんが すっすむ君♪
おはよう とてもいい朝だね HIDEチャンは小学校時代、自分のことを「わが」と呼ぶクセがあり
そのことから同級生にバカにされていた
HIDEチャンは自宅に帰って何度も「ぼく」「おれ」と呼ぶ練習をしていた
誰もいない部屋でひとり────
だが、教室に行くと不思議と練習の成果が出せずに「わが」と言ってしまう
次第に、無口になっていった
黙っていればバカにされない
おんも(※)に出なければ、笑われない
そうしたことから極めて内向的になっていくHIDEチャンの将来を、
当時母親代わりだったマリア(フィリピン国籍)は危惧したが、しかしなすすべがなかった
鏡の前で「ぼく」「ぼく」と語り続けるHIDEチャンを見てマリアは涙した
小学4年生になると、HIDEチャンは完全に自宅に引きこもり、国内小型株のデイトレードばかりをやるようになっていた
そんなときである
HIDEチャンが野村義男のギターに出会ったのは
衝撃だったに違いない
つづく 知らない奴は無敵、チミもそれと同類
滅茶苦茶適当にやってるのに勘違いしてる
悔しいのだと思う、世界全てがね
俺はチミをNIWAKAだと思ってる、世界中が見抜いているんです
その上でね、笑いものにされてる わ け
老い先短い人生を大切に ものを良く知らないから、勘違いの上にポエムが乗る
後になって無知と勘違いに気が付いて恥ずかしくなって死んだことにしたくなる
うん、まぁ分かるよ
何年後かなぁ・・・君がそれに気が付くのは、まぁ理論もNIWAKAだし一生気が付かないかもね
多くの音楽を聴いてきたうえで崩している、多くのファッションを知った上で色を混ぜている
そこね、気が付いて土下座する、性格上できないからポエムで誤魔化すアルね 釣れた〜釣れた〜と涙グミ〜
PC画面にグーッ!パン グーッ!パンッ!
以下
コピペ 【令和ドキュメンタリー 孤独な老人達・第一回】
板橋区近辺───低家賃アパートの一室
几帳面で神経質な性格からか部屋には塵一つ落ちていない
部屋の四隅には4台の静音掃除機、壁には大量のコロコロが掛かっている
部屋の半分以上を占拠する本棚にはジャンル別に細かく仕切られ分厚い本がギッシリと並んでいる
「随分と本を所有されていますね?全部読破しているのですか?」
「えぇ、まぁ・・・」
Dからのこれ以上の詮索は無し無しよと言わんばかりのオーラを出しつつ
「本題に参りましょうか?音楽の取材でございますよね?」
Dの返答を待たず始めだすご老体
「ディー・テー・エムですね?音というのはですね・・・」
老人は得意げに”音の蘊蓄”をはじめるが音声さんが笑いを堪えるのに必死である
「僕は電柱にもこだわりがあるんですよ」
音声さんがたまらず笑いをごまかす為咳払いをする
───数時間後
「音楽は僕にとって生きがイなんです」
押し入れの衣装ケースから”かせっとてーぷ"を取り出すと埃を被ったレコーダーにセットする
”カチャッカチャッ”何度目かのプッシュでやっと再生される
「ご近所迷惑になりますからね」男はボリュームを絞る
懐かしのラジカセからは昭和を彷彿とさせるかなり古臭いインストが流れていた
「敦盛ってゆいます」
初老は怪しげな動きで"敦盛"に合わせて体を”痙攣”させる
「どうです?ノってきたでございましょ?」
『たった一つの俺〜チョンマゲ花火上から見た場合・下から見た場合〜』
令和元年10月 WEBラジオで朗読会開始 いいかい?あえてわざわざ説明しないのは何故?
君が学習して気が付くのを待っているんだよ
・・・でも君は「無敵の人」だから何年たってもやらない、そもそも理解できないのかもしれない
自分の狭い了見でコバカにするポエムの数々
ひっくり返される瞬間、タメが長いほどでっかい花火が上がるんですね
一生消えない敗北感が刻まれてしまうんですねぇ
待ってましゅよ〜待ってましゅよ〜
君が学習を始めた瞬間が即ち!敗北への進軍
ニョホホホホホホ
笑いが止まらんワン! 野村義男のギターに傾倒する一方で、代理母マリア・フェレズ(フィリピン国籍)の薦めもあり
HIDEチャンは障がい手帳2級を目指し独学で勉強することになった
2級なら取れる──とはいえ誰でも受かるほど甘くはない
2級は脱初心者、上級者への登竜門ともいえた
試験当日、めずらしくスーツ(マルジェラ)を着たHIDEチャンが四ツ谷にある試験場に向かうと
そこには大量の受験生が何としても合格しようと
おのおのアバンギャルドな服装をしてみたり、ちらちら周りを見て小さくアーイーとつぶやいたりしていた
服装から入るのは基本、視覚的にわかりやすく差別化できる
ピンク、ライム、アニマル柄などを混ぜたいかにも平日から寝っ転がってポテトチップスを食しているような
怠慢体型の者が半数以上を占めた
「これなら勝てる」HIDEチャンは思ったという
ここまで「安易にアバンギャルド(イージー・アバ)」でも手に入れられる手帳なら
元来狡猾とされたHIDEちゃんなら難なく取得できるだろう
イージー・アバたちは、会場の暑さに汗をかいていたが「涼しい顔」を保とうと努力していた
そんな中、HIDEチャンは”スン”としてドリームシアターの口笛を吹いていたという
受験者が多かったため、その口笛はメトロポリスパート2まで完奏したとかしないとか
続く 「最初からゲルニカを描こうとしている」
試験官は、HIDEチャンの数人前にいた受験者の小太り男に対して指摘した
前のめりにアバろうとしていることは明らかであり、不合格であった
(やはり、今年から難易度が上がっている)
受験者たちはザワめいた
親元でアートという名の隠居生活をしていくには、何としても国の支援が必要なのである
「GUとGUを組み合わせてもGUでしかない」
更に別の男性が落とされた
そう、どんなにカラフルな服装でもそれはGUでしかないのである
しまむらアベイルも同様に───
目前の男は、そのことに気づいたのか、直前にTシャツを破り、
持っていたマジックインキで帽子に目玉を描き出した
面接1分前の機転である
「合格」
不十分すぎたものの、試験官はその心意気を買ったということだろう
そして、ついにHIDEチャンの番がやってきた
つづく 部屋に入ってきたのはガリガリの男、彼は光に弱いらしくサングラスをかけている
パプアニューギニア帰りの審査員あさ美はその顔と声に生理的嫌悪を抱いていた
「えーと、HIDEさん?芸名でしょうか?それでは自己紹介とアピールをお願いします」
「ぼぼぼぼぼぼくはぃはう@あr@はだd」
HIDEちゃんが取り出したのは一枚のCD-R 敦盛(あつもり)と丁寧にルビが振ってある
どうやらマリアに書いてもらったようである
ガチャ テープからCDに録音しなおしたのだろうか、妙にこもった音の短いインストが流れてくる
CDRをセットした審査員の中里は顎髭を撫でる「ほぉ、このギターは君が弾いたのかね?」
HIDEちゃんは嬉しそうに「あい、ぼぼぼぼくポクポク」
中里はギターを用意するようスタッフに命じる「今ギターを用意するので演奏してみてください」
HIDEちゃんが手をグーパーさせる「アンマアンマアオクスリアンマ」
その時である、ドアがパーンと開かれ女が入って来た「コレノマセテコレノマセテ!」 一瞬中里がうろたえる「マリア!?どうしてこんなところに」
マリアが白い粉の入ったタッパーを片手に、目を大きく見開いた「ナカザトサンオヒサシブリ!」
しばしの沈黙
「ニンチシテニンチシテ」マリアが呟く「えっ?」
しばしの沈黙
「彼は僕らの子供なのかい?」
「アノトキノコドモワタシマダ〇〇サイ」
しばしの沈黙
「・・・」 ジャカジャーン
あ〜の日 あ〜の〜時〜 あそこの〜場所で 君から〜仲介ナカタ〜ら
oh ~~ baby
古いK−POPが流れる
「突然すぎるシャ〇ストーリー〜第一話〜」
続く 「アバンギャルドなだけの受験者は落としていけ」
そうした打ち合わせが事前にあったかどうか定かではない
ただ確実に言えるのは、この年の2級試験では多くのイージー・アバ、とりあえず原色系アクリルトップス男子が落第した
2級手帳は何としても手に入れたい
全ての受験生がそう思うには、援助以外に大きな理由があった
それは病気を言い訳にできるということである
実家でパラサイティングする免罪符
これがなければ忽ち叔父からハローワークに行けと電話がかかってくるのである
例の迷惑系ファッションユーチューバーも同様である
2級試験に命をかけていたからこそ、とっさにTシャツを破る奇策に出ることができた
だが、今この前にいるチャン坊はどうか────
グレーのセットアップに、足元はテック系スニーカーで”ハズし”ている
スーツの上から斜め崖にしたレザーポーチは、手帳が手に入ったらそのまま持って帰らんとするばかりである
「悪くない」─────
試験監督、黒崎は右にいる中里に向かって、次に入口のガードマン篠田に向かって目線を送った
HIDEチャンはジャケットの裾をにぎり、もじもじしていたという
続く だがまだ多数派が安易にアバンギャルド路線をとることを
見越して差別化のためあらかじめカウンタープランを用意してきた可能性もある
「お名前は」───中里がまず切り込んだ
HIDEチャンは最初聞こえないようで、グーにした手で裾を強くひっぱっていた
その生地は、惜しげもなく伸びていったという
「お名前は!」今度は黒崎が声を上げた
「いで」
喋った────今、この子は「いで」と言った
黒崎にも、路線が読めなかった
履歴書を見ればアルファベットでHIDEと書かれている
そう、オネスティと同じくHは発音しない、ゆえ、「井出」で合っているのである
”路線”が読めない───
続いて井出はまくしたてるように、「ダンプカー!」「ミキシャーシャ!」と声を上げた
瞬間、黒崎、中里は目を合わせた
(ああ、その路線か、わかりやすく痴れていくタイプの)
バン!黒崎はかるく机をたたいた
「不合格」───そう言いかけた時である 「口に何を入れている?」
黒崎はHIDEチャンがもごもごしている口元を指さして指摘する
ガードマン篠田がかけより、頬をつまもうとするとHIDEチャンは「イヤッ」という顔を見せ
触られる前に自らソレを吐き出した
カーペットの上に転がったのは、ビー玉である
わずかなカロリーすら摂取したくない、のどが渇くのもいや
だからビー玉をなめ続けていたのである
その結果、HIDEチャンは何度となく救急車に運ばれており
もはや、呼んでも来ないレベルになっていた
すぐさまHIDEチャンはマルジェラのレザーポーチから緑色のビー玉を取り出し口に含んだ
黒崎は篠田を見つめ、篠田は中里に目を向けた
決定を、ゆだねて────
中里が顔をしかめるのも無理もなかった
仮にこれでHIDEチャンが「人狼」だったとすればその責任は中里が取らなければならない
だがどうみても現状は「村人」である
村人である以上は、実家パラサイトのフリーパスである2級免許を承認しなければならない
中里はこうした黒崎らの「責任転嫁」に憤りを隠しきれなかった
つづく HIDEちゃんは「ペッ」と緑色のビー玉を吐き出した
ガードマン篠田のコメカミに食い込む
ドォーン、篠田の巨体が床に倒れる
ギョッとした中里と黒崎がHIDEちゃんを見ると───姿は無かった
その瞬間である、部屋が高速回転すると急上昇した
読者の諸氏はタッパーに入った白い粉を覚えているだろうか?マリアの「置き土産」である
既に亡骸となったさと美(※スピンオフ作品で詳細)の右手には蓋の開いたタッパー
中身は無い───
「はじまってしまった・・・か」頭上からく荘厳な声が響く
中里と黒崎が呆けていると、黄金の衣を纏い巨大化(※)したHIDEが二人に告げる
「わ...れ....はじまりにして終わり、万物のガイネンである」
ミーーーーム
中里と黒崎の耳から溶けた脳がドボドボと床に広がる
薄れゆく意識の中、中里は確かに聞いた
『アセンション〜覚醒する山羊虫〜』
つづく 次回予告
HIDE外伝(ガイネン)アステロイドベルトへ
氷の夜明け・ヒマラヤのカギ十字
マスヲ岡山へ行く
の三本Death プレ・ジャッジ
中里の判断はこうだ───
このチャンヒデなるおの子、やおらスンとしおって、その魂は「比較的高次である」
いわゆるアバンギャルダー達に通づる服をリメイクしたり
拾ってきた家具にペンキで色を塗るような「浅ましさ」は感じられない
アートという主張を持っていないように見受けられる
その限りで「村人」である
だが、どこかチリつく────
中里の長年の勘が、ブレーキペダルにその片足を置かせていた
ビー玉を舐めながらやや涙目ながらも、チャンなりに背筋を伸ばしている
おかしい───1000あるパズルのどこか1ピースがおかしい
だがそれがどこなのか、「確証」がない
業を煮やした黒崎は中里をにらみ、早くしないかと声に出さず詰め寄った
バン!
中里は手のひらで机をたたいて黒崎をにらみ返した
「今、考えている途中でしょうが!!!」
場が静まり返る
黒崎は耳を疑った
長いものには巻かれ、上司の黒崎に対して一度もオブジェクションを唱えたことのない中里が
はじめて───はじめて反抗の姿勢を示したのである
今───考えている途中でしょうが───
今度は消え入るような小さな声で中里は繰り返した HIDEチャンはもうこの場に立っていられないといったように
アイ、アーイーと声を漏らしていた
手帳2級を取得すると、毎月活動費として金1封が国から支給される
そして何より、「ハローワークに行かなくてもいい免罪符」すなわちアミュレットを手に入れることになる
このHIDEチャンなる幽玄なおの子は、そうしたテイクアドバンテージにさほど興味がないようだった
「金ならある」───一瞬だが中里の脳裏にテレパスのように言葉が届いた
国税
中里は黒崎に伝えた
黒崎は、まるで中里の部下のように、無意識に───
ごく無意識にスマホを取り出して国税アプリを立ち上げ、ログインした
HIDE───本名、井出秀人
このおの子の前年度※確定申告書を照会せよ────
黒崎は驚愕する
そこには不自然なほどに「雑所得」数百万円が記載され
同時に「損金」が同額計上されていた。
都合、所得ゼロ
こんな無重力があるか!──────
おりしも、TVではトランプVSバイデンの最終決戦が生放送されていた
つづく マイナンバーに紐づいたHIDEチャンのデータが瞬く間に画面上に現れた
HIDEチャン、本名、井出秀人
総務省にパイプがあり、清掃業で入札優遇され所得は一部上場企業のサラリーマン平均程度
同時にファッショ二スタとしてインスタにおける収益化に成功
個人事業主、ブロガー54歳
株で大儲けする傍らFXで大損
趣味はDTM
社民党とトランプ氏を支持
核兵器保有に賛成ただし拡散は反対
ラディカルなベジタリアンただし動物性たんぱく質としてクラゲは唯一食べる
好きな女性のタイプはマルセリーナ・ソワ
嫌いな女性のタイプはグレタトゥーンベリ
速弾き1級、コックリさんをすると気絶する
これは───このおの子は「人狼」「人狼」、「村人」ではない!!
黒崎はアワを噴いた
同時に、まったく同じ時刻に隣の中里は緑ボタンを押した
「手帳2級、承認」 ─────── 「ただし!!」
試験会場に中里の声が響き渡る
「カテゴリ4とする」
カテゴリ4───いったん障害手帳2級を付与はするものの「人狼」である疑いが
完全に晴れたわけではない
よって保護観察的に、「実はシャキッとしていた」場合には手帳ははく奪される
このカテゴリは、平成30年に新設されている
受験時はモヤッとしているのに、手帳の認可を得たとたんシャキッとして
年金(アニュアルコンペンセーション)を生活以外の事に使ってしまう
自宅アーティストがあまりに多すぎたため学術会議の勧告を受けて導入された制度である
「たて付けの問題」
中里はそう付け加えた
HIDEチャンはその間、ボーッと突っ立っており
自分が何を得たのか、この四方を白い壁に囲まれた部屋で何がなされたのか
理解していない様子だった
手帳を渡されそうになると「イヤッ」という顔を見せて手に取ることを拒むと
そのまま「上半身きおつけ」の姿勢のまま足だけ素早く動かして部屋を退出してしまった
中里は「しまった」と思った────と当時の心境を率直に語っている
一方、見事2級手帳を取得した「Tシャツやぶりの男」はどうか
彼の側面も追ってみたい
つづく 障碍者をネタにした悪ふざけもいろいろ団体さんいるから気を付けたほうがいいよ
あとさ、受けてると思ってるんだろうけどつまんないよ 「Tシャツやぶりの男」はHIDEチャンの態度に憤りを隠しきれなかった
ただその憤りを「2級取得」の安堵が相殺している
そんな比重の軽い特別な水でできた湖の上をゆったりフローティングしている状態にあった
「アバきおって」────
自宅アーティストが叔父のハローワーク行けという電話から逃げるため
きわめて丁寧かつオーソドックスなアバンギャルドスタイルで資格受験を受けている
そんなカラクリを白日の下にアバきおって!!!
ゆるみ切った腹をさすりつつ、つぶやく
だがこの手帳(バレット・ノート)を手にしてしまえばこちらのものである
ずっと実家にパラサイトしていい、夢のパスポートなのである
「まあ、世には団体がいろいろいる。せいぜい気を付けるんだな」
そうつぶやくと、年金チャージ日が待ち遠しいのか、
足をバタバタさせて深く透き通った湖の中へ潜っていった
西暦2020年、令和も2年と少しが過ぎようとしていた──── >>82
人間は似たようなレベルの相手しか攻撃しないって事
自分が満たされていれば誰かを攻撃しようとは思わないよね?
音楽で食べていきたい、有名になりたいんですよね?
じゃなければこんなところでアピールしたり人の悪口を書かないはず
今、あなたが欲しいものを3つくらい書いてみてください
頭の中を整理してみて、前向きに頑張りましょう
力になれることがあるかもしれない あの人が得をしているとか、僕だけが報われない損をしてるって考えやめませんか?
無事受給できた人はやっと救われた。。。ほっこり優しい気持ちになれるようにしようよ
鏡の前に険しい顔をした自分の姿が映ってませんか?
スマイルです! バッシャーン
湖から勢いよく、シャンプーのCMのように浮かび上がって顔を左右に振る
爽快────ッ!
「助けになれるかもしれない」
カラフル・デブは年金チャージまであとたった5日である事き気づき有頂天だった
”おのれHIDEチャンめアバきよって!”とザワついた心は色即是空
正統派アバンギャルドな風体とは打って変わって澄み切っていた
カラフルデブの欲しいものは3つだった
「病気だからしかたない」という承認
「アートをなさっているのね」という承認
「ぼくは頑張っている」という承認
3つのパスポートさえ手に入れられるのならば金は比較的どうでもよかった
もちろん、ある程度は欲しかった
だがそれを言うと4つになってしまう
悩んだ末の3つだった
「さあ、HIDEチャン」
答えるのです─────あなたの欲しき3つの惑星(ほし)の願いを
つづく ヒデちゃんひとつ目の願い
無限に願いをかなうようにして欲しい
「それはならぬ!無限はならぬのじゃ」
「二つ目の願いを言え」
ヒデちゃん痛恨のミスである、数秒思案すると膝を打つ
三つ目の願いを三つに増やしてくれ
「承知!」
「早くしろ、10秒以内だ」
えへぇ?いつから10秒ルール、額から脂汗が滲む
999回かなえるようにしてくだしゃい!
「ならぬ!上限は3である」
10秒10秒10秒焦るヒデ
次の願いを3つに!
「承知!」
3つ以上の数字を数えられぬお子である
そして天より一言
「超空間zの一秒は一年である」
軽い尿漏れで目が覚める、残された人生のタイムリミットを確認する
あと、3ヶ月 まず3つの願いをかなえるということそのもので1つ目を消費する
「これは皆さん一律」───カラフルデブはホクそ笑みながら言った
かくなる底意地悪き怠惰の面、見せていれば手帳はおろか診断書の発行すら拒否されただろう
デブはその場にいないHIDEチャンの映像を頭に浮かべながら優し気な目をして続けた
天 下
手帳2級を取ったゆえ───HIDEチャン、白髪山羊と同じく茶の国在住の男の子特有の
渋さの中にも甘味ある声で
HIDEチャンの星の願いは───
瞬間、その両目眼瞼下垂の眠たげな目がカッと見開かれた
「全ての生命に愛を───」
「たといそれが2つの願いを消費するのだとしても」
HIDEはまるでチャンのことはどうでもいい、この国の全ての生命に慈悲を願っていた
【ダブルバレルソリューション】
1発では処理できない課題に対して2発同時に放銃する──いけてるIT用語である
HIDEチャンがベジタリアンな理由は単に54歳にしてモデル体型を目指しているわけではなく
真に、動物性たんぱく質の摂取を削減し動物生命をいつくしみたいと思っていたのだ
瞬間、カラフルデブは、自らが浮かぶ想像の湖でおぼれかけた
チャンめ!!アバらずもどのアバよりも色彩豊かに、それでいて歪んだ昭和の承認欲求の塊め────
デブはやおら刮目した
同時に、いかに病気を言い訳にしてもそれは矛盾の自己解決にすぎず
世間のいかなる観点からも承認は満たされない──その心理に気づく
デブのアバンギャルドアートが認められないのは、それがあまりにステロタイプだからだけではなく、
一切の覚悟すら追っていない実家暮らしのニートによる落書きに過ぎなかったからである
デブは、水中で何かを叫んだ
つづく かくしてカラフルデブの実情は暴かれた
障害手帳を何とかして保持しながら、アートという弁明をひそかに続けるニートにすぎなかったのである
情状酌量の余地はなく、単なる税金に群がる蟻の一匹であった
ゆえ、これほどステロタイプでイージーなアバンギャルドを続けることが可能だった
「競争にさらされない安全なアート」───ついにデブは自らへの反省を口にした
実家暮らしで家のブロック塀にスプレーする覚悟のないアートなど認められるわけがない
そもそも自立していない
一生、自称アーティストで過ごすかハローワークに行くしかない2択の人生なのである
「もう遅いんだよ」!!!!デブは涙した
そう、もう遅い
今回の人生は諦め、転生輪廻してせめてセーフティネットに仮病ですがりつくことなく
自らリスクを負ってからはじめてHIDEチャンと一人前にやりあうべし
大天使アリエルは言った
「もう遅いんだよ」
再びデブは言った
もし2度目があるなら、このデブはまじめに親孝行するでしょう
そう言ってアリエルは偉大な許しを施した
デブの脳内にうかぶHIDEチャンの意地悪な顔はいつしか和顔施と化し
その背中に生えたポリアミド100%の羽根をはばたかせて空へ去っていった
カラフルデブ
樺 太 茫坊太郎 享年38歳
戒名、単純無職居士────アララトのほとりの湖に眠る
つづく デブは続けて独白した
「もういい」逆に天使の側が声を発したがデブは右手でそれをさえぎり(涙しながら)つづけた
何かが怖かった───ゆえ、安易に病気に走った
さぼり症ゆえに世間で頑張ってる人を見ると家にいるときほど喋れなくなるアスファルト症候群
HSP/HSS型
HTTPS/MQTTS型 DNSセキュアプロトコル型
数々の「診断書をもらいやすい病気」を経て、手帳にいきつきました───デブは鼻水まみれになって言った
手帳を手にすれば実家に居座ってもセーフ
でもそれだけじゃ「大義」がない
そう、大義───もっとも手をつけやすい大義(ゆえに手垢のついた)はアートであった
何とかして「病気ゆえ働けないが、その才能を生かしてアートをしているペルソナ」をまとおうとした
実際、世の中でそうしたステロタイプなニートはジャスト5万人いた(日本学術会議調べ)
カラフルデブこと茫々太郎はその5万1人めを目指したのである
その日以降、アバンギャルドなスタイルを追求した
どうあがいても特別なアイディアなどない、なぜなら「素地」がないからだ
ゆえ、とにかく教科書通りのアバンギャルドを目指した
ここでこの色を使う、ここでこのグラインドなSEを使う
そうした「ジャストそのまま」を追求することで差別化マストというストレスから自己回避した
結果できあがったサイトは「ありがち」すぎたがそれでよかった
何も特別なことは思いつかない単なるデブなりの頑張りである
デビュー曲を「3元豚」と名付けた
少し面白いとHIDEは拍手した
”うれしい”────素直に思ったという
つづく 「そこまで看破されておったとは、そりゃ、こげなアート世間に認められるわけがなか!」
カラフルデブは、ガハハハと笑った
その目はさっきまでの中高年ニート特有の陰鬱な目とは異なり、妙に澄んでいた
「いつから気づいとった」
肉体としてはその場にはいない、しかし精神はそこにいるであろうHIDEチャンの方を見て尋ねる
HIDEチャンは、最初にHP(ホームーページ)を拝見した時だと答えた
「おんし以外にも、か」────
HIDEチャンは首を縦に振り、そうだと答えた
世間からも、その怠惰と大義のカラクリはアバかれている───とっくの昔に
天の雲の隙間から、先ほどの大天使アリエルとその使いである守護天使セバスチャンが2人を覗き込んでいた
邂逅────人と人が物質を超えて分かり合えた瞬間である
デブがHIDEチャンに向かって手を差し伸べると、チャンは「イヤッ」というそぶりを見せた
「還るのか」────その質問に、HIDEチャンはただ一言「アーイー」とだけ答えた
つづく なんか、スゲー怒ってるなw実家でアートができるなんて勝ち組やんけ
ゴキブリの羽根生やして飛んで行くんかい?
大天使アリエルとやらがいたら真っ先に潰されるのおみゃーだがガハハハハ go to eatでぇお腹もハッスルハッスルーハッスルハッスルー 後日談となるが、その日以降、カラフルデブはカラフルであることをやめたという
「GUを何枚着ようと、ワッペンを切って貼ってしようとGUはGUでしかない」
HIDEチャンの言葉が脳裏に”スン”とおさまっていたのである
思えばホームーページも全てそうであった
GU的なエッセンスを切り貼りしただけの「素地」なき落書きであった
デブは髪を黒く染め、ハローワークに行くことを決めた──叔父に電話されるでもなく──
半年後、なんとかして小さなメーカーのサポートセンターに採用された
常人枠である
職歴はないが、働きたいという必死の願いが伝わり、そして決め手となった
時給は950円、悪くない
「初老までまだ10年ある」
今の目標は、親元を離れ小さなアパートを借りて一人暮らしすることである
「人生、万事、塞翁が翁」
スーツカンパニーで購入したPUレザーのブリーフケースを肩に背負い、
街に消えてゆくデブはもはや怠惰なアーティストではなかった
人生をアートする、社会人(ソーシャルジャスティスウォリア)の一人だった
「戯けないで!HIDEチャンが翁〜カラフル3元豚編〜」
完 曲の良し悪しに実家も独り暮らしも関係ないよ、センス
HIDEちゃん自分で証明してるじゃん^ー^ 振り出しに戻る
【令和ドキュメンタリー 孤独な老人達・第一回】
板橋区近辺───低家賃アパートの一室
几帳面で神経質な性格からか部屋には塵一つ落ちていない
部屋の四隅には4台の静音掃除機、壁には大量のコロコロが掛かっている
部屋の半分以上を占拠する本棚にはジャンル別に細かく仕切られ分厚い本がギッシリと並んでいる
「随分と本を所有されていますね?全部読破しているのですか?」
「えぇ、まぁ・・・」
Dからのこれ以上の詮索は無し無しよと言わんばかりのオーラを出しつつ
「本題に参りましょうか?音楽の取材でございますよね?」
Dの返答を待たず始めだすご老体
「ディー・テー・エムですね?音というのはですね・・・」
老人は得意げに”音の蘊蓄”をはじめるが音声さんが笑いを堪えるのに必死である
「僕は電柱にもこだわりがあるんですよ」
音声さんがたまらず笑いをごまかす為咳払いをする
───数時間後
「音楽は僕にとって生きがイなんです」
押し入れの衣装ケースから”かせっとてーぷ"を取り出すと埃を被ったレコーダーにセットする
”カチャッカチャッ”何度目かのプッシュでやっと再生される
「ご近所迷惑になりますからね」男はボリュームを絞る
懐かしのラジカセからは昭和を彷彿とさせるかなり古臭いインストが流れていた
「敦盛ってゆいます」
初老は怪しげな動きで"敦盛"に合わせて体を”痙攣”させる
「どうです?ノってきたでございましょ?」
『たった一つの俺〜チョンマゲ花火上から見た場合・下から見た場合〜』
令和元年10月 WEBラジオで朗読会開始 なれない背広を着て、後ろ姿でガッツポーズを見せて雑踏へ消えていったカラフル──いや一人の社会人デブの物語
あれから数年後───
ほぼ全員がセリーヌを着ているとされるファッション板の秩序は守られた
ファストファッションをいくら重ね着しても「服をたくさん着てきたことにはならない」と
多くの二スタ志望者たちが周知するところとなった
HIDEチャンはというと、収入があればあるだけ服を買ってしまう病から立ち直れずにいた
板橋の───もっと言うならば成増と練馬の中間あたりにある長屋すなわちレオパレス的なアパートで
カップラーメンをすすりながらVOGUEを読んでいた
週末は、また渋谷代官山を「ストスナを偶然撮られるまで」往復する
キャッスルストリート死の彷徨(ランウェイ)が待ち受けている
一度のランウェイで靴のソールは50%が失われるのである
ここまでして、はじめて色んな服を着てきたと言ってよい
ファッション板の秩序たるコテハンたちの取り決めだった
HIDEチャンは、半分泡を吹きながらランウェイのイメージトレーニングをしていた
「ピンポン」
誰かが訪ねてきたようだが、構う時間はないとばかりに玄関の新聞入れからオリジン弁当のレシートを吐き出した
「第2部 摩天楼へ」
こうご期待 ランウェイ中、ゼンハイザーを通じて自分に対して流すBGMは無論お手製である
HIDEチャンはコーディネートプランを記していたペンを口に挟んだまま
サッとACIDを起動させると適当なサンプルSEを手際よく貼り付けていった
僅か2分足らずでミニマルテクノの完成である
アートや叙情を一切排除し、EQを絞り切ったほぼリズムトラックだけのサウンドである
バスドラムはAKAIサンプラーのそのままを、スネアにはでんでん太鼓を利用した
うっすらと塩コショウ程度にシンセによる味付けが追加される
準備は整った
その時である
再び「ピンポン」が押されたのだ
だーれもいないの。そうHIDEチャンはつぶやいたという
つづく ふたたびオリジン弁当のレシートを探したが、あいにく見つからなかったため
適当な株主総会の案内状を新聞受けの入口から吐き出した
「お引き取りください」───
すると、こともあろうに案内状を再度新聞受けに戻してきたのである
HIDEチャンはカッとなり、怒阿呆め!と言わんばかりに水道局からのパンフレットを吐き出した
さらに緊急時の避難マップ(板橋区版)もである
なりふり構わずである
元来、板橋区は住むのに微妙(東京のランキングで下から数えた方が早い)ではあるが地盤は固い
中央区港区のように災害で完全に水没するアトランティスのようなエリアとはわけが違うのである
お引き取り願おう!
お引き取り願おう!
そう────念が通じたのか、”おそらく取材班”であろうドア向こうの人物は去っていった
HIDEチャンは岩塩をミルで砕き、新聞受けから外に向かって吐き出した
清めの儀式である
つづく HIDEチャンはオリジン弁当関連株すなわちカルチャーブレーンホールディングス傘下の株を多数保有していた
株式会社オリジン弁当
株式会社オリジンベンチャーキャピタル
株式会社オリジンリース
株式会社オリエンタルランド
株式会社オリンパス
欧京便当集団有限公司(香港市場)
これらHIDEチャンが老後のために、と貯蓄代わりに保有した株は
そのすべてがコロナで50%以下の評価額まで下がっていた
いっぽう、強気のGAFA全株に対し強気の空売りを仕掛けていたため事実上、資産は完全に破綻していた
だが捨てる神あれば拾う神あり
こうしてレオパレスに住んでみて初めてオリジン弁当のありがたみが分かったのだ
かつてお金を余らせて高層マンションに住んでいたころには、
店内に入ることすらなかったというのに
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