介護施設の職員に聞いた話。

認知症を発症したある老人が夜な夜な緊急コールをしてきます。
駆けつけて部屋に入るといつものように漂う悪臭。
その老人は自分の糞を部屋の壁に塗りたくり、
文字通りのウンコアートを披露するために職員を呼びつけるのです。
「昨日のよりいいだろう?」なんて自分だけ悦に浸っているのです。
彼の認知世界においては、ウンコアートはとても大事なのかもしれません。
それが客観的にまったく無価値なものだとしても。
もちろん本人は認知症なので、悪気はまったくない善意の塗糞アーティストなのです。

これから極めて高齢化率が高くなる社会を迎えるにあたって、
このように本人だけが気持ちよくなり、周囲は迷惑を被る、
このような事例はリアル、ネットを問わず、
逃げられない現実として向き合わなければならないのです。