near fieldの有効距離に関する話(Wikipediaでは 波長÷2杯)についても、この人は主語をぼかして支離滅裂な説明をしている。

> 一般的には距離が音源の最大寸法の3~10倍かつ距離^2>λ^2/36で逆二乗則が成立するとされているが,逆に明らかに増すと言えるのは大体2~3倍以内.

「逆二乗則」が成り立つ距離rが
2つのパラメーター:最大寸法(スピーカー口径)dと、音の波長λ
で大まかに与えられるとするのは良しとして。
「逆に明らかに増す」という文章は意味をなしていない。
そこは、「逆二乗則を外れる」もしくは「逆二乗則よりも高い音圧が得られる」と説明すべき。

次にこの人が書いた条件を精査してみよう。
逆二乗則が成立する条件は
(1)最大寸法dの3〜10倍
 ウーファー口径10cmの場合距離0.3〜1m以上
 ウーファー口径20cmの場合距離0.6〜2m以上
 ウーファー口径30cmの場合距離0.9〜3m以上
(2)距離r^2 > 波長λ^2 ÷ 36 (約分して、距離r > 波長λ / 6)
 仮に低域の周波数として 33Hz、66Hz、132Hzを選ぶと
 それぞれの波長は 10m、5m、2.5m
 上記(2)を満たす距離は、1.67m、0.83m、0.42m以上
(1)かつ(2)を満たす条件は
 それぞれの波長に対して 1.67〜3m以上、0.83〜3m以上、0.42〜3m以上
 (各値の下限は口径10cm時の(1)下限値、上限は口径30cm時の(1)下限値)

以上から判るようにこの人の言っている逆二乗則の成立条件はものすごく曖昧で、
リスニング距離1メートルで必ず逆二乗則が成り立つという話ではない事が判る。

次に「逆に明らかに増す」というおバカな表現で示された
「逆二乗よりも明らかに高い音圧の得られる距離」について
この人は主語を誤魔化して「大体2~3倍以内」と言っているだけなので、条件が曖昧過ぎて精査しようがない。

このように、この人はいきり立って大袈裟に騒いでいる割に話の内容には具体性も説得力もない事が判明する。