福井、石川、富山も参考になる?…津軽海峡を越えた新幹線戦略 青森と北海道で「マグロ女子会」が穴場ツアー
2023年6月10日 午前6時20分

 東北新幹線の新青森駅から鉄道やバスを乗り継ぎ約3時間。
青森県大間町は本州最北端にあり、津軽海峡を挟んだ対岸に北海道を望む。マグロ一本釣りの町として知られる漁師町だ。
この町を中心に、ひと味違った小旅行を仕掛けるのが「津軽海峡マグロ女子会」。
地域に根ざした視点で多様な企画を打ち出し、観光客を呼び込んでいる。


 5月上旬、大間町近くの海岸に「マグ女(じょ)」たちの姿があった。
6月に予定する海岸のごみ拾いとヨガを組み合わせたイベントの打ち合わせだ。
身近な環境をきれいにし、身も心も整えようという趣向で、
ゆくゆくは定期開催し、旅行を通じて健康維持を図る「ヘルスツーリズム」のツアーとして確立したいと意気込む。

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 北陸新幹線が金沢に延伸した2015年。石川県・加賀温泉郷の女性の観光PRチーム「レディー・カガ」の取り組みが注目を集めていた。
「秀逸なネーミングに一本取られたな。うちらも負けられね」。
北海道新幹線新青森―新函館北斗開業を16年に控え、大間町でまちおこしに取り組んでいた島康子さん(57)の心に火が付いた。
青森、北海道の仲間たちに声をかけ「マグ女」を結成した。

 活動の柱は、地元愛あふれるメンバーが案内役を務める小規模ツアー

「マグ女のセイカン(青函)博覧会」。

大間町でマグロのすしを堪能し漁の安全を祈る神社を散策したり、北海道最南端の松前町で松前藩にまつわる秘宝を鑑賞し郷土料理を味わったり…。

地元住民だからこそ知る穴場を盛り込んでいるのが魅力だ。参加者は年々増え、海峡を越えてツアーをはしごする青函周遊の流れも生まれつつある。
国も活動を評価し、17年に観光庁長官表彰、18年には内閣府「女性のチャレンジ賞」を受賞した。

以下しょーゆ
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1803264