2020年6月4日 / 01:39 / 5時間前更新
スウェーデン「もっと良いコロナ対応できた」、独自路線は評価
Reuters Staff

[ストックホルム 3日 ロイター] - スウェーデン政府の主任疫学者アンデルス・テグネル氏は3日、新型コロナウイルスを巡って国はもっと良い対応ができたと認めた。同時に都市封鎖(ロックダウン)を行わず、国民の自主的な社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)確保や衛生対応に頼るという独自路線は全般的に評価できるとした。

テグネル氏は地元ラジオとのインタビューで、人口当たりのコロナウイルス関連死が他の欧州諸国と比べて高いと指摘されたことについて、より良いコロナ対応が可能だったことは「間違いない」と認めた。

その上で「もしわれわれが今日と同じ知識を持って病気に遭遇していたら、スウェーデンと他の国々との中間的な対応をしていただろう」と語った。

その後の記者会見では、コロナ戦略は全般的に良好とした上で「過去を振り返れば改善点は常にある」と指摘。結果的に国はもっと準備を進めて、コロナ検査を一層幅広く前倒しで実施できたかもしれないと述べた。

他にどういったコロナ対策が望ましかったかの判断は難しいが、今後各国での都市封鎖の緩和に伴い明確になるかもしれないとした。

スウェーデンは、厳格な都市封鎖を実施した英国やスペイン、イタリアなどの欧州諸国と比較して新型コロナ感染症による死亡率は低い。しかし調査団体のOurworldindata.orgは、スウェーデンのコロナ死者が100万人当たり443人と、欧州で5月の一時期に最も高かったと指摘した。

ロベーン首相は地元紙に対し、全般的なコロナ対策は適切だったが、福祉施設での感染防止にはつながらず「あまりにも多くのお年寄りが亡くなってしまった」と認めた。


https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-sweden-tegnell-idJPKBN23A2NZ